米国MBA教育の歴史

 さて、ここで米国のビジネススクールの歴史を簡単に振り返りたい。

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鳥山 正博(とりやま・まさひろ)
立命館大学ビジネススクール 教授
専門は、マーケティング戦略、マーケティングリサーチ、エージェントベースシミュレーション。国際基督教大学卒(1983)、ノースウェスタン大学ケロッグ校MBA(1988)、 東京工業大学大学院修了、工学博士(2009)。1983より2011まで株式会社野村総合研究所にて経営コンサルティングに従事。 主な著書に『社内起業成長戦略』(マグロウヒル 2010 監訳)「企業内ネットワークとパフォーマンス」(博論 2009 社会情報学会博士論文奨励賞) 「エージェントシミュレーションを用いた組織構造最適化の研究 : スキーマ認識モデル」(電子情報通信学会誌 2009)などがある。

 1881年設立されたペンシルバニア大学のウォートン校が、米国のはじめてのビジネススクールとされる。その後、1900年にはダートマス大学がはじめてのマスターレベルの学位を出し、1908年にはハーバード・ビジネススクールが設立される。そして1920年代1930年代には、現代の有名校の多くが設立されている。1924 年にはミシガン大学のビジネススクールが設立され、ウォートンもはじめてのMBAを出している。1925年にはスタンフォード・ビジネススクール、1930年にはMITスローンスクールが開設され、1935年にはシカゴ大学がMBAを出している。

 どこもハーバードのケースメソッドを部分的には採用しつつなんらかの差別化を試みたが、ハーバードがトップとして君臨し続けたという歴史である。

 ただし、その頃は学生数からすれば学部レベルの商学部教育がメインであった。

 戦後になって多くの大学がMBAプログラムを開始し、MBA総数は1970年代1980年代に激増した。