この結果から、購買前検索はブランドスイッチ行動により影響を与えていることが分かる。ただし、リピートに繋がる場合もあるようだ。これは、日常でふと感じた「今使っている商品」に関するほんの小さな疑問が、そのまま「調べてみる」という検索行動を呼び起こし、その結果、商品のスイッチ(別の商品に変えてみよう)、もしくはリピート(やっぱり今までのもので良かったんだ)という判断に至っていると考えられる。

生活者のシグナルをブランドと出会う機会の増加につなげる

 日本のデバイス普及率は、パソコンが89%なのに対し、スマホはまだ54%である(注3)。にもかかわらず、スマホからの検索総数は既にパソコンを上回っている(注4) 。なお、「紙おむつ関連キーワード」の検索は検索総数の67%が、「化粧水関連キーワード」に至っては76%(注5)が、スマホからの検索だった。これらの数値は、スマホの浸透前と比べて、検索行動が圧倒的に瞬発的で、カジュアルな行動となったことを示している。

 いつでも手軽に検索できるようになった今、マーケターの新たな課題は、生活者の「小さな疑問の瞬間」をいかに捉えるかとなった。その検索行動が生活者にとって新たな「真実」になるよう、どのような情報をどのような方法で提供するか。生活者が「それは今の自分に合っている」と納得できるようなマーケティングが求められている。

(つづく)

*次回は6月5日(金)公開予定

【注】
(1)対象期間は、2014年4月から2015年3月の1年間。インテージ SRI(全国小売店パネル調査)。全国 約4,000 店舗の小売店パネルによるマーケットトラッキングサービス。 GMS、スーパー、コンビニ、薬局・薬店、ホームセンターなど主要小売業態を調査対象に販売動向を POS データで収集し、 「どの商品が、いつ、どこで、いくつ、いくらで、どのような店舗で販売されたか」といった情報を把握することが可能。
(2)インテージ SCI(全国消費者パネル調査)。消費者購買パネルモニターにより、購入した商品のバーコードが携帯端末でスキャンされ、その商品を購入したチャネルや個数・金額などが入力された消費者購買データ。対象は、食品(生鮮・惣菜・弁当などを除く)・飲料・日用雑貨品・医薬品。
(3) Google Consumer Barometer 調査結果より(実査期間 2015年1-3月)
(4) 2015年5月5日(日本時間6日未明)にAdWords Performance Summit にて Google より発表。
(5) Google 調べ(関連する複数のキーワード, 2015年3月の1ヶ月平均)