3.コミュニケーション

 協働の段になれば、意思決定や情報共有や会議等の作法について、よりフォーマルに決めることが必要となる。たとえば、意思決定を行うための会議体を設置し、そのメンバーや開催頻度や形式(実際に集まる会議、電話会議、テレビ会議など)について合意する。最近では、Yammer(*2)などソーシャルテクノロジーを用いて、関係者のコミュニケーションを促進するような仕組みの整備も含まれる。

4.評価と報酬

 緑と青それぞれの母体組織の人事制度上、共同プロジェクトにおける関係者のパフォーマンス・貢献が評価・報酬に反映されるようにする。特に、両者がウインウインの結果が得られるような貢献を高く評価し報酬にも反映させるように合意できると、インタアクションの質の向上に資することになるだろう。評価・報酬を通じて、インタアクションにかかわる人々が、相手の立場で物事を見て考えて行動するように仕向けるのである。

構造的統合ができるか?

 構造レベルのインタアクションでは、プロジェクトなど特定の範囲や時間軸でのパフォーマンス向上という次元を超えて、組織全体で持続的に高いパフォーマンスを生み出すケイパビリティを増大するようなインタアクションに焦点を合わせる。

 このモードで典型的なケースは、緑の企業と青の企業が全社レベルで最適な統合をデザインして実施するという場合である。青色企業が買収側であれば、買収直後に、いきなり全社レベルでの統合を考えることも多いが、緑色の日本企業が買収側の場合は、相互理解のモードや外交的協働というモードを経てから組織統合に進む場合が多い。また組織統合も、いきなり全社の統合に進む前に、海外の一部拠点や特定事業における統合が先行することが少なくない。つまり助走期間が置かれたうえで、組織全体の統合に進むわけだ。 

 助走期間をおくにせよ、いったん全社レベルでの統合を構想するとなれば、その際のポイントは、緑の組織と青の組織の間で、丁寧な比較を行って最適な配色を割り出すことである。その手順は次の通りである。

1.比較する組織・機能のレベルを選択する

 同一事業で緑の事業組織と青の事業組織があれば、まずそれが比較のレベルになる。そのうえで、ケイパビリティの基本単位であるバリューチェーンを構成する「諸機能」、すなわち開発機能、製造機能、物流機能、マーケティング機能、販売機能等に照準を合わせる。これに財務、人事、IT、法務、広報などの本社機能と、CEOをはじめとするCXOという経営機能も加えて、比較する組織・機能を選択する。


*2 150 か国以上、23 言語で利用される、エンタープライズ ソーシャル ネットワーク