相互理解のための動きを前回紹介した4ボックス・ゲーム・フレームワークに沿う形で説明しよう。

 

 まず、青の組織に緑の組織がどのように動いているのかをわかってもらうには、緑の組織の基点となる4ボックスの右上、現場での集団行動の場面で、青のメンバーと実際に一緒に動く。たとえば、製造現場につれていって作業を体験してもらうとか、顧客のところに同行してどういうやりとりをするかを一緒に体験するといったことである。

 そうすると、青のメンバーからいろいろ質問が出てきて、それに答える中で、緑の動きを解き明かす設計図の材料が集まるという副産物も期待できる。その行為が何なのか(WHAT)、なぜそういうことをするのか(WHY)、どのようにやるか(HOW)について、質問に答えるという形で、緑的な動きを「設計図」に沿って説明することになるのである。

 実際、日本的なやり方を外国人にも教えて世界で展開しているある企業の方からきいたところによると、外国人に展開したことによって、質問がたくさんでてきて、それに答える過程で、日本的なやり方の設計図のコンテンツを整理できたそうである。

 

 他方、緑が青のことをわかるためには、青の基点となる4ボックスの右下、ルールを自己解剖してもらうとよい。彼らにとっては、設計図にそって自らの行動を説明することはお手の物である。設計図の具体的な内容、さらには、設計図に従ってものごとを動かすコツみたいなことをぜひとも学習したいところだ。そして、設計図が右上の集団行動でそのとおりに体現されていないところなどはしっかり質問しよう。そういうことを通じて、青の説明力の高さに感心しつつも、実態は必ずしも説明の通りではないことに気づくことがあるかもしれない。

 このようにして相互理解を深める中で、相手のいいところを、自分の側にもとりいれて、自分を強化することを試みるとよい。自分事として学習することが、相手への理解を深め、相手への理解が深まれば、そこで学んだことをさらに自分に応用したくなるはずだ。