1.正当化をやめる
 人間は自分の行動にあらゆる理由をつけて正当化できるが、マイクロマネジャーもそれは同じだ。常習的なマイクロマネジャーが干渉を正当化する一般的な言い分と、それらの真意を以下に示す。

言い分:私がやれば、自分の時間を節約できる。
真意:部下に任せても、結局正しくできないだろうから時間の無駄だ。

言い分:けっして失敗が許されない重要な仕事なので。
真意:私が求めるレベルの仕事を部下がするとは信じていない。

言い分:仕事を期日に間に合わせなければ、私の信用が危うくなる。
真意:私が常に催促しなければ、仕事は完了しないだろう。

言い分:私が関与しないと、部下たちはしくじる。
真意:以前にある程度の権限を移譲した時、ミスが生じた。同じリスクを再び負う気にはならない。

言い分:私がチームの仕事に深く関与することを、上司が望んでいる。
真意:関与をやめれば、私の価値を上司に証明できなくなる。

 こうした言い分によって、チームは無力感を抱き士気を阻喪する。過剰管理すべきあらゆる理由を探すのではなく、すべきでない理由を考えよう。

2.仕事の優先順位を決める
 過剰管理を招いているのは、文字通り「マイクロ」、つまり小さなことへのこだわりだ。些事を手放すことこそ、過剰管理から脱却するカギとなる。そうするのは難しいかもしれないが、秘訣は少しずつ手放していくことだ。手始めに仕事の一覧を見て、部下に任せられる簡単な仕事はどれかを決めよう。次に、直属の部下と率直に話し合い、自分がどの程度の細部まで関与すべきか、部下が自分の関与を必要とするのはどの辺りかを決める。そして優先すべき仕事――自分が最も価値を付加できる重要な案件――を特定し、そこに大半のエネルギーを使うように努力しよう。

3.「how(どのように)」ではなく、「what(何を)」を示す
 成果物に何かを期待するのは、何も悪いことではない。だが期待を共有することと、その達成方法を指示することは違う。マネジャーの役割は、割り当てる仕事の満たすべき条件を明確に設定することだ。最終成果物のイメージをしっかり説明すべきだが、それをどの方法で達成するかについて詳細な指示を出してはならない。疑念がある時には、「何」を成すべきかを共有して、その過程についての計画を(指示せずに)尋ねてみよう。部下のアプローチが自分と異なっていても、優れた結果をもたらす可能性に驚くことになるかもしれない。

4.成功を期待し、少しばかりの失敗を許容する
 過剰管理が必要だと感じているマネジャーの根底にあるのは、失敗への恐れだ。失敗のリスクを強調することで、部下は「学習性無力感」に陥る。つまり、自分たちが成果を上げるのは過剰管理される時だけだと思い込み始めるのだ。この悪循環を避けるには、部下たちを成功に向かって奮い立たせることだ。成功のイメージを明確に描く。その成功条件を満たすために必要なリソース、情報、サポートを提供する。功績にはしかるべき評価を与える。これらを実行すれば、チームが時折失敗しても長期的にはよい業績につながることがわかるだろう。

 誰しも過剰管理されたくないのと同様に、嫌悪されるマイクロマネジャーになりたいと思う人もいない。大局的な視点と部下の意欲を重視すれば、努力の方向性を正し有能なマネジャーを目指すことができる。

HBR.ORG原文:Signs That You’re a Micromanager November 11, 2014


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ミュリエル・メニャン・ウィルキンス(Muriel Maignan Wilkins)
パラビス・パートナーズの共同創設者兼マネージングパートナー。同社はエグゼクティブ・コーチングおよびリーダシップ開発に特化したブティック型コンサルティングファーム。エイミー・ジェン・スーとの共著にOwn the Room: Discover Your Signature Voice to Master Your Leadership Presenceがある。