発見②:ネットワーク・オーケストレーション型は、より多くの価値を創造する
 企業をビジネスモデル別に分類し分析したところ、意外な結果が判明した。ネットワーク・オーケストレーション型の企業はいくつかの面で、それ以外の企業を凌駕している。たとえば売上高に対する評価額の高さ、成長の速さ、そして利益率の高さなどがある。

 データの詳細を見てみよう。我々の分析によると、2013年時点におけるネットワーク・オーケストレーション型の企業の評価額は、他のグループに比べて平均2~4倍も上回っている。さらに、過去10年のトレンドデータを分析すると、評価額の差は次第に広がっている。ビジネスモデルによって売上高と評価額の差が広がることを、本記事では「乗数効果」と呼ぶ。

 我々が「乗数」と呼ぶ株価売上高倍率は、時価総額÷売上高で算出されるが、これら2つの数字は会計で操作しにくい。時価総額は、将来のキャッシュフローに対する投資家の期待値を反映している。実際、乗数の高い企業は売上成長率や収益性、総資産利益率において、評価の低い企業を10年以上にわたり上回っている。

 ビジネスモデルが及ぼす他の影響として、ネットワーク・オーケストレーション型の企業は年平均成長率(CAGR)と利益率においても、他のグループをしのいでいることがわかった。これは、ジェレミー・リフキンが自著The Zero Marginal Cost Societyで述べたように、ネットワークによる価値の創造が企業の限界費用を下げるからだと考えられる。たとえば、トリップアドバイザーは顧客が寄せるレビューによって利益を得ており、Airbnbはネットワークにおける住宅資産を活用している。