私がコールド・メールを送ったことで得てきた恩恵(そして、これにつきものの失敗)について学んだのは、ベンチャー投資会社サミット・パートナーズの共同経営者だった頃である。サミットは人々に直接コンタクトを取ることで成長企業への投資案件にアクセスしていたため、我々は毎日のように何十人ものCEOに対し、いきなりの電話やメールをしていた。その時期に学んだ以下の経験則を、私はいまでも活用している。

●1回目のコールド・メールは、50~90%の確率でうまくいかない――つまり返信がない、と覚悟しておこう。返事がなくても、くよくよしないこと。アポなしで電話をして一方的に切られるのと比べたら、たいしたことではない。

●メールアドレスは当て推量や問い合わせによって、わりと簡単にわかる。「ファーストネーム.ラストネーム@会社名.com」や、起業家の場合には「ファーストネーム@会社名.com」であることが多い。また、会社の代表番号に電話してCEOにメールしたいことがあると伝えれば、たいていはアドレスを教えてくれるはずだ。

●返事がない時、失礼にならないよう粘るには、2日後に次のメールを送ればよい。3~4回送って返事がなければ、諦めるべきだろう。

●多忙な経営幹部にメールを見てもらえそうな最善の日は、間違いなく週末である。彼らは一般的に週末のほうが、携帯端末ではなくPCの画面上で何かを読む時間を長くとれるからだ。そして驚くほど多くの幹部が、届いたメールのすべてに実際に目を通している(私信は特に)。ハワード・シュルツがこれを実行しているのは有名だが、彼が受け取るメッセージの多さを考えてみていただきたい。

●メッセージは短く、要点を明確にする。簡潔であれば実際に読まれる可能性は高まり、内容が適切であれば返信をもらえるチャンスが増える。

 コールド・メールを送るのは気まずい、あるいは嫌だと感じる方は、その理由を自問してみていただきたい。あなたが持っている豊富な知見や知恵を、世界中の上級幹部たちは本当に知りたがっている。あなたが簡潔明瞭なメールを適切な人物に送れば、双方にとって学びと成長の新たな可能性が拓かれるかもしれないのだ。

 コールド・メールを送ることを恐れている人はとても多い。しかし、機会があればぜひ試して欲しい。そのメールを出すことで起こりうる、最悪のことは何か。そして最良の成果は何か――まずはこれらを自問することだ。


HBR.ORG原文:Tips for Cold-Emailing Intimidatingly Powerful People September 5, 2014

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ピーター・シムズ(Peter Sims)
起業家、著述家。著書に『小さく賭けろ! 世界を変えた人と組織の成功の秘密』、ビル・ジョージとの共著に『リーダーへの旅路 本当の自分、キャリア、価値観の探求』がある。他に寄稿記事多数。GEのイノベーション諮問委員会のメンバーであり、イノサイトのフェローも務める。起業家を社会問題の解決に関わらせる非営利組織フューズ・コープスの共同創設者。