●立場、上下関係(Status)
 フィードバックは多くの場合、職位が上のリーダーやマネジャーから下の者に対して提供される。一方、同僚や部下からフィードバックを提供された場合、受け手は「相手が一時的に自分より優位だと見なしている証し」だと解釈するかもしれない。

●確実性、予測可能性(Certainty)
 フィードバックの提供者が何を言おうとしているのか、受け手は予期できない場合がある。フィードバックがめったに行われない組織や関係性においては、特に不確実性が高い。対話のテーマや目的を察することができる場合でも、具体的な内容については確信が持てないことが多い。

●自由裁量(Autonomy)
 フィードバックの対話に誘われたら、「必ず参加しなくてはならない」と感じるかもしれない。上司から対話を持ちかけられた場合は特にそうだ。そして私が推進している「フィードバックを奨励する組織文化」が世に広まれば、いつ何時、だれからのフィードバックにも応じなくては、という義務感を人々は持つようになるかもしれない。そうなれば、参加するかどうかを自分の意思で決めにくくなる。

●関係性、仲間意識(Relatedness)
 立場(Status)と同じように、フィードバックの提供者に対して受け手は「相手は一時的に自分と距離を置いている」と感じるかもしれない。そして親近感や仲間意識が薄らぐ。

●公平性(Fairness)
 提供されたフィードバックを、受け手は不公平だと感じるかもしれない。特に、受け手の振る舞いについて提供者が誤った認識を持っている場合(よくあることだ)は不公平感が強くなる。

 これらはだれにとっても、対人的脅威を引き起こす要因となる。自分より地位が上の人に接する時。話の展開が読めない時。裁量や選択の自由が少ないと感じる時。周囲の人々との絆が弱まっていると感じる時。そして不公平感を持つ時――私たちは脅威を覚えやすくなる。これでは、フィードバックがストレスに満ちた行為なのも十分にうなずける話ではないか。

 上記をふまえ、フィードバックをうまく受け止めるポイントを以下に示そう。