学生の判断基準は、給与額・知名度ばかりとは限らない

 シスメックスへの入社を決めた学生たちは、最初から同社が第一希望だったわけではありません。先にも挙げたような名だたるグローバル企業も併願し、複数社への興味をしめしていました。

 おそらく他社も欲しがったであろう彼らが、給与・知名度で劣る同社を選んだのは、何が決め手となったのでしょうか。

 その1つは「やりたい仕事ができ、キャリアビジョンにマッチしている」という点だったようです。

 この採用事例は、報酬額や企業の知名度などにこだわらず、仕事内容も重要視して選択する学生もいることを証明しているといえるでしょう。

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東京の居酒屋で食事をするIIT学生達と

 これは決して特殊なケースではありません。実際に学生たちと話をしていると、「仕事内容」「キャリアパス」へのこだわりを強く感じます。つまり、企業側がそれらを“明確に”提示することで、学生が目を向けてくれる可能性は十分にあるということです。日本企業にとってはこの“明確に”という点が重要なポイントです。なぜなら、日本での採用活動時にはこれらを提示することが無いに等しいからです。日本ではこうやってきたから、今まではこうやってきたから、といった考えでは通用しません。海外採用を行うなら、海外採用を成功させるための手法をとる必要があります。

 さて次回は、シスメックスの取り組みもふまえ、日本企業が外国における学生の採用・入社後の活用を成功させるためのポイントについてお伝えします。

*第3回は7月25日(金)公開予定。

 

【バックナンバー】
第1回:世界中のIT企業がこぞって欲しがるインド工科大学(IIT)の学生とは