それほどに注目を集めるIIT。その特徴をざっと見てみましょう。

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IIT-Delhi

●インドが1947年に英国から独立後、初代首相が国家の発展のために「技術教育」を掲げ、エリート人材を育成する機関として1951年に設立。米国の名門であるマサチューセッツ工科大学(MIT)をモデルとした。

●現在はインド各地で計16校が運営されている。入試の結果、成績上位者から順に希望校と学部を選ぶことができる。首都・ニューデリーにある「デリー校」がもっとも人気が高い。

●2013年の入学試験の競争率は約140倍。IITを落ちた学生がMIT(マサチューセッツ工科大学)に行くともいわれる。

●入学後も課題や試験が山盛り。試験では「授業で学んだこと」ではなく「授業の内容をふまえてさらに深く学習・応用したこと」が問われるため、独自での学習継続が欠かせない。成績は都度ランク付け・公開されるため、競争意識が高い。

 インドの学生たちに「IITとはどんな存在か」と尋ねてみたところ、「ドリーム・オブ・ドリーム」という答えが返ってきました。「ここに入れば、すべてが変わる」と。

 インドの平均的な初任給相場は月給2万ルピー(1ルピー=1.69円/2014年6月25日現在)。約3万4000円ほどで、年収にして約40万円。一方、IITを卒業すれば、一般的なインドにおける年収の10~20年分を1年で稼ぐことも可能になるのですから、その言葉にもうなずけます。

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IITの学生と正門前で撮影

 IITは彼らにとって、これまでの生活を一変させ、世界の舞台で活躍するための第一歩。まさに「夢の大学」です。IITへの入学は家族の希望であり、地域の誇り。1人の学生をIITに送り出すために、家族総出、村総出での応援がなされるのです。

 ちなみに昨年日本でもヒットした映画「きっとうまくいく」をご存知でしょうか。この映画で登場する大学は、IITをモデルにしていると思われ、そこに入ることがいかに人生を大きく左右するかをよく表しています。