1.信頼の下地をつくる
 会議用テーブルが長い長方形である場合は、ヒエラルキーが助長され、上座に座っている人たちが有利な立場になる。一方、テーブルが丸型であれば逆の作用が働き、一体感が育まれる。また会議のリーダーは、すべての出席者は平等であるとはっきり指摘してもいい。そうすれば、全員の脳内でオキシトシンの分泌が促され、拒絶への恐怖心が抑えられ、より協調的な心理状態になるはずだ。

2.共通の認識を確立しておく
 できれば会議前に、出席者たちに協議事項を知らせておき、意見を用意しておいてもらおう。そうすることで、「この件は私が仕切る」というのではなく、「私はあなたの考えに関心がある」という言外の意思が伝わる。共通の認識を助長する別の方法もある。まずチームメンバーたちに特定の記事を読ませ、示唆に富む部分を見つけておいてもらう。その感想を次の会議で共有し、全員が共通のテーマに耳を傾ける場をつくる。これにより、全員の前頭葉前部皮質のミラーニューロン(他者の行動を自分のことのように知覚させる脳神経細胞)が活性化され、相手の感情や意見と通じ合えるようになり、異なる見解に対する理解や共感が高まる。

3.率直さと思いやりの土壌をつくる
 あらゆる会話において、オープンかつ中立的な言葉を使い、敬意をもって耳を傾ける。人々の言葉を、スーツケースのようなものと想像してほしい。つまり、相手が本当に考えていることを理解するには、言葉の「荷ほどき」をする必要があるのだ。チームメンバーが考えを公表してくれることに感謝し、そうすることでマイナスの結果は一切生じないということを保証する。あなたが受容的で協調的な環境をつくろうと尽力していること、そして誰にも拒絶されていると感じてほしくないことを、全員に伝えるべきだ。

 私たちの前進と成功は、他者とのつながりがあってこそである。あなたの職場を、拒絶への恐怖心が渦巻く場所にしてはならない。そのために会話の知能指数を発揮しよう。


HBR.ORG原文:Preventing Rejection at Work April 24, 2013

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ジュディス・E・グレイザー(Judith E. Glaser)
ベンチマーク・コミュニケーションズのCEOおよびクリエイティング・ウィー・インスティテュートの会長。リーダーシップ、組織文化、ブランドの課題に神経科学の理論を適用し企業を支援している。著書にConversational Intelligence (BiblioMotion, 2013)などがある。