「明確性のパラドックス」を回避し、上昇の勢いを継続させるためには何ができるだろうか。以下に3つ提案したい。

1.もっと極端な基準を取り入れる
「いつかこの服を着る機会があるかもしれない」――クローゼットにこの一般的な基準を適用するとどうなるか。ほとんど着ない服でいっぱいになってしまう。「この服、本当に好きなのかな」と問いかければ、着ない服の山を処分できるばかりか、もっと好きな服のためにスペースを確保できる。同じことはキャリアの選択においても可能である。

 より厳しい基準を用いれば、洗練された脳のサーチエンジンを活かすことができる。「好機」で検索した場合、検討し処理すべきページは多数見つかる。しかしそうではなく、詳細検索を行って次の3つの質問を自問してみるとよい。「自分が心から情熱を傾けることは何か」、「自分の才能を活かせる対象は何か」、そして「世界の重大なニーズに、どう応えられるか」。閲覧するページは当然少なくなるが、それこそがポイントだ。私たちはやりたいことをあれもこれも探しているわけではない。最も貢献できる何かを求めているのだ。

 エンリックは仕事を愛し、みずからの才能を活かし、世界の重要なニーズに応えるという例を体現する比較的珍しい1人である。彼の最大の目標は、海洋における国立公園に相当するものを築いて手つかずの海の自然を守ることだ。重要な貢献である。

2.「本質は何か」を自問し、そうでないものは捨て去る
 本質的でないものは取り除いてかまわないと決めれば、何もかもが変わる。自分を人生の次のレベルに導くカギが、すぐに手に入るのだ。以下を実行に移すことから始めてみよう。

●アイデアを棚卸しする。人間のすべてのシステムは、やがて混乱する運命にある。机が自分の意思と関係なく散らかってしまうのと同じように、よかれと思って溜め込んできたアイデアが人生を乱す。アイデアに賞味期限はないため、1度採用されるとたいていが居座り続ける。過去のどのアイデアが重要かを見極め、追求しよう。残りは捨てることだ。

●新しい活動を始める前に、古い活動を整理する。この単純なルールによって、現状より価値の低い活動を始めることがなくなるはずだ。