原体験は大学教員の父の教え
「社会問題解決につながる事業を」

そもそも落合さんが人材育成事業に取り組もうと思われたのは、何かきっかけがあったのでしょうか。キャリアのスタートがボストン コンサルティング グループ(BCG)だったこととも関わりがありますか。

 BCGでは新卒で入社してすぐに実践を叩きこまれ、とても鍛えられましたので個人的には同社の人材教育の恩恵を存分に受けたと思います。さらに言うと、私の原体験は自分の親なのです。父親が大学の教員で、子どもの頃から色んなことを教えてくれました。夏休みになると1カ月半くらい私の隣で仕事をしながら勉強を教えてくれるわけです。

恵まれた環境ですね。勉強せざるをえないという(笑)。

 そのことで私の「型」の部分ができたのです。幸福は最後は自らつかむものですが、教育は人に可能性を与えますから、そのための選択肢をたくさん提供できる環境をつくりたいという気持ちがあります。

 当社の教育事業を、日本のビジネスパーソンや日本を出てグローバルで活躍したいと願う人はもちろん、今後はアジア諸国の子どもたちにも向けて展開したいと考えています。というのも、世界の国々や地域の中にはあまり教育の機会がない所もありますから。そこでチャンスをつかむ人が現れ、国や地域に貢献する事業を興すことになれば素晴らしいと思うのです。

「ビジネスが社会貢献につながる」ことが、落合さんの大きなテーマ・目標のように思えます。

 今の会社を起業する際、「社会問題の解決につながる10の事業」を興したいと考えていました。

「人の可能性を切り拓くビジネス」という企業方針の下、現在は「グローバル人材育成」「社員研修」「組織人事コンサルティング」の3本柱で事業展開していますが、ゆくゆくは先ほどのような、教育機会の少ない国での教育事業にも挑戦してみたいという夢があります。

 ボランティアで社会問題解決の支援をするという選択肢もあるかと思います。それをあえてビジネスとして行う理由は、私の中に二つあります。一つは、1人ではできないことをチームで成し遂げたいから。もう一つは、ビジネスには継続性があるからです。私がいなくなっても、ビジネスとして仕組みが整っていれば、事業は自律的・有機的に続いていくからです。