メアリー・バフェットとデイビッド・クラークは、共著書『史上最強の投資家バフェットの教訓』(邦訳2008年、徳間書店)のなかでウォーレン・バフェットのこんな哲学を引用している。「人生においては、ほんの少し正しいことをすればよい。間違ったことが多すぎるのでない限りは」。続いて、著者らはこう述べている。「ウォーレンはキャリアの早い段階で、何百という投資に対しすべて正しい判断を下すことは不可能であると悟った。そのため、完全に確信の持てる事業にのみ投資しようと決意し、そこに大きく賭けていった。彼の財産の90%はたった10の投資によるものである。時として、“何をしないか”は“何をするか”と同じくらい重要となるのだ」

 ここで、「少数の重要項目」に取りかかるために、私は以下のシンプルな行動を皆さんにお勧めする。

1.今日、職場を退出する前に、明日の優先事項を重要度の順で6つ、付箋紙に書き留める。

2.トップの項目を残し、5つを削除する。

3.最優先事項を記した付箋紙をPCに貼り付ける。

4.最優先事項に取り組む90分の時間枠を予定に入れる。できれば、1日の始まりがよい。

5.メール、フェイスブック、ツイッター等をチェックしようとする時は必ず、その目的を書き留める。

 こうした小さな変化の積み重ねが、大きな効果をもたらす。たったいま、私はある企業幹部から、彼のチームの1人に関する報告のメールを受けた。興味深いことに、このメンバーは何でもやりたがる傾向を持っているのに、チームのなかで最も生産性が高い。若い時分に、その傾向を封じて物事をやり遂げる術を学んだのだという(気が散りやすい人にはこちらの動画が参考になるかもしれない)。ほとんどの人は、あれもこれも手を出すという癖を克服する方法をしっかり学んではいない。しかし学ぶことは可能なのだ。


HBR.ORG原文:The Unimportance of Practically Everything May 29, 2012

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グレッグ・マキューン(Greg McKeown)
シリコンバレーでリーダーシップと戦略のアドバイスを行うTHIS Inc.のCEO。2012年には世界経済フォーラムにより「ヤング・グローバル・リーダー」に選出された。著書にはEssentialism: The Disciplined Pursuit of LessおよびMultipliers: How the Best Leaders Make Everyone Smarterがあり、ともにベストセラー。