行動に移せないボトルネックを明らかにする

 連載第2回で消費者の「欲しい」と「買う」のギャップについてお話しをしました。

 メタボ健診で自分がメタボだと診断されても、その時は「何かしなくては」と頭をよぎるものの、実際に行動に移して「何かをやる」人は限られているのです。医療やヘルスケアの領域では特に「意識」と「行動」のギャップがついて回ります。

 意識があるのに行動を起こさない人にアプローチするには「行動しない理由」を見つけ出すことが成否の鍵となります。

 そのためには、まず購買行動をゴールとする消費者のカスタマージャーニーに目を向けます。商品やサービスへの最初の接触から検討、購買意向発生、さらに購買行動にいたるまでの、買っている人の「コンバージョンパス」と、買っていない人の「ボトルネック」の2つを探っていきます。下図を参照ください。

 コンバージョンパスとは、消費者の商品認知から理解、購入というマーケティングの目的に至るためのパス(経路)を意味します。これを探り当てていく上で重要なのが「今、実際に買っている人はどんな情報に触れているか」ということです。商品を目にしてから購買行動に至るまでの経路であるコンバージョンパス、すなわち実際に起こった行動をベースに考えていきます。「買っている人」の「買っている理由」を明らかにしていくのです。

 次に、購買に至るコンバージョンパスが形成されたときと、そうでないときを比べていくと、どこで買わないという意思決定をしたのかが明らかになります。つまり、「買ってない人」の「買ってない理由」(=ボトルネック)を突き詰めていくのです。

 この人たちがなぜ購買行動に至らなかったのか、その要素は何かを明らかにし、買った人と買っていない人の触れた情報、メディアなどのタッチポイントを突き合わせていくと、購買の意思決定に至る文脈(コンテクスト)とコンテンツのイメージが浮かび上がってきます。