ブランド調査で「人々は『お買い得感』を重視していない」と判明

写真を拡大
「宇宙のゴミ」という名前を持つ、カルミナ・カンプスのハンドバッグ。本体にジュース缶の底をあしらった1点ものだ。

 それはフェンディ創業者の孫娘にあたる、デザイナーのイラリア・ヴェントゥリーニ・フェンディが立ち上げたブランド「カルミナ・カンプス」。2009年のG8(主要国首脳会議)で、ミシェル・オバマを始めとする各国のファーストレディが同ブランドのバッグを提げて登場し、大きな注目を集めました。

 まずデザインが特徴的です。高級商品を制作する際に余った布やレザーなど、すべて本来なら捨てられてしまう廃材を活用。それを手仕事で仕上げることで、世界にひとつしかない1点ものを提供しています。

写真を拡大
イードゥンの新作ランウェイを見つめるのは、ブランドオーナーであるU2のボノ夫妻。セレブリティも社会貢献に寄付するだけでなく、ファッションビジネスを通じた長期的支援への関心を高めている。(画像/Getty Images)

 そんな「カルミナ・カンプス」の理念は、製作過程のほぼ100%をメード・イン・アフリカにすることで、アフリカ女性の自立をサポートすること。「Not charity, Just work(寄付ではなく、手に職を)」というコンセプトのもと、売り上げの一部を寄付するだけなく、ケニアやカメルーンの貧しい女性にミシンを提供し、職業訓練と労働の機会を与えてきました。

 2009年にLVMHグループの傘下となったファッションブランド「イードゥン」も、途上国にビジネスとして長期的な雇用を生み出すことをコンセプトに掲げるブランドです。同ブランドはU2のボノ夫妻がオーナーを務め、ケニア、ウガンダ、タンザニア、インド、ペルーなどの現地工場で、環境に優しいオーガニックコットン製の衣服を生産しています。

 どちらのブランドも海外のみならず、日本でも百貨店やセレクトショップで取り扱いがあり、売れ行きも好調なようです。なぜ、「カルミナ・カンプス」や「イードゥン」といったブランドは支持されているのでしょうか。