グッチのクリエーティブ・ディレクター、フリーダ・ジャンニーニはこう語っています。

 「近年、ますますブランドの配慮ある企業活動、社会的責任が重視されています。グッチはメイド・イン・イタリーを体現するだけではなく、さまざまなサステナビリティ、人道的支援、フィランソロピー活動を通じて誠実な企業でありたいと思っています。今回のプロジェクトは、企業として森林破壊の問題に対する関心喚起と具体的なアクションを起こすことにより、環境問題に積極的に取り組む姿勢を示したいと考えました」

 いわば、グッチが環境問題に対するリーディングカンパニーであるという姿勢を、商品それ自体でも証明しようとしたということ。しかし、企業にとっては新たな負担増でもあるこうした取り組みは、本業を軸にすることで、単なるイメージアップ以上の効果があります。

社会貢献はブランドを選ぶ際の大きな要因になり得る

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並河進氏:電通ソーシャル・デザイン・エンジン所属クリエーティブ・ディレクター/コピーライター。著書に『下駄箱のラブレター』、『しろくまくんどうして?』、『ハッピーバースデイ3.11』、『Social Design 社会をちょっとよくするプロジェクトのつくりかた』など。

 電通ソーシャルデザイン・デザイン・エンジンのコピーライター、並河進氏は、王子ネピアのトイレットペーパーやティッシュペーパーを購入するたび、途上国のトイレづくりを支援できる「nepia 千のトイレプロジェクト」や、途上国の女性を支援する「チャリティーピンキーリング」プロジェクトなどを手がけてきた人物です。

 そんな並河氏は自身の経験から、企業における社会貢献のあり方について、次のように語ります。

 「いずれのプロジェクトも大きな反響があり、人々が『消費を通じて世の中を良くしたい』と考えていることを認識させられました。これは機能や価格が変わらないものなら、『社会にとって良いものを選びたい』ということを表しているのではないかと思うんです。今はコモディティ商品だけじゃなく、ラグジュアリーも含めたあらゆる商品が激しい競争に晒されています。そんななかで『社会貢献』という要素は、生活者がブランドを選ぶ際の大きな後押しになりつつあるのです」