2.相互に利益があることを明示する
 シェイピング・ビューを打ち出す際、達成しようとしている状態が、自分だけでなく多くの人々の利益になることを明確に示す必要がある。その利益を具体的に示すほど、そして誰がその恩恵を受けるのかをはっきりと定義するほど、それらの人々があなたの取り組みを支持し、シェイピング・ビューの実現を助けてくれる可能性が高まる。

 たとえば、新しい技術や手法を企業に売り込む時、それが採用されればいかにさまざまな業務を改善できるかを説明できれば効果的だ。ある幹部は、ソーシャルソフトウェアに非常に懐疑的だった白髪まじりの古参のメンテナンス担当者たちに、その新しい技術が日常業務における悩みの種をいかに解消するかを示し、支持を得ることができた。一般論を話すのではなく、特定の人々に対して説得力のあるイメージを語り、この技術がいかに彼らの作業上の問題を解決しうるかを示したのだ。

3.本気を証明する
 第一に、シェイピング・ビューに対する自分の信念を、行動をもって示すことだ。マーティン・ルーサー・キングが多くの人々を動かした要因は、演説だけではない。自分の展望を実現へと近づけるために、みずから大きな犠牲を払うことを厭わなかったからだ。また自己犠牲に限らず、著名人や有力者を説得して活動に巻き込み、信用を築くこともできる。

 逆に、自分の弱さを見せることで支援を得られる場合もある。脆さをさらけ出すことが個人にとっても仕事においても価値となりうることを、筆者らは以前にも書いたことがある。リーダーの場合は、自分がすべての答えを持っていないことを認めるだけでよい。2011年にグーグルが行った調査では、優れたマネジャーの8つの要件のうち、「技術に関する深い専門知識」は最も重要度が低いことがわかった。自分のイメージに固執するのではなく、人々に考えさせるような質問を投げかけよう。そもそも、あなたがもしすべての答えを持っているなら、ほかの人々が一役買う余地がない。