参加ルールはただひとつ、バーバリーのトレンチコートを着ていること

写真を拡大
バーバリーのシンボルであるトレンチコートをテーマにした画像投稿サイト「Art of the Trench」。世界中からトレンチコートの画像を投稿できるほか、人々は気に入ったものをソーシャルメディアで拡散したり、コメントしたりすることができる。

 このようにバーバリーのデジタルを活用することで、さまざまなチャンネルを通じた情報発信をしています。そのなかでも、双方向型のコミュニケーションをもっとも端的に表しているサービスは、同ブランドの象徴であるトレンチコートをテーマにしたユーザー参加型サイトArt of the Trenchでしょう。

 バーバリーのトレンチコートを着た人なら誰でも写真を投稿することができるこのサイトは2009年11月にローンチ。以来、正しい着方を教えるのではなく、ユーザーの自由なカスタマイズや着こなしを奨励するサービスとして、世界中から寄せられる個性的なトレンチコートのスタイルを記録してきました。

 また、ソーシャルの機能もあわせ持ち、気に入った写真を評価したり、ツイッターやフェイスブックなどで拡散したりすることができるソーシャルメディアの一種として、世界中で関連イベントが行われるほどの人気サイトとなっています。

 ソーシャルメディア時代の到来によって、企業やブランドにはユーザーの声と向かい合うことが求められるようになりました。そこでバーバリーが行ったのは、eコマースにおける配送期間の短縮化であり、動画でデザイナーが親しげに話しかけることであり、ランウェイのバックステージを公開することであり、ユーザー同士がつながる参加型サイトの提供でした。つまり、双方向性というデジタルの本質を最大限に生かすことで、デジタルネイティブ世代にまで顧客層を広げ、ブランドのファンを大きく増やしたのです。

 次回は、ラグジュアリーブランドのソーシャルメディア時代への対応例として、バーバリー以外のブランドにおける情報発信のあり方の変化について取り上げます。