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バーバリーの復活をデジタル戦略によって推進したアンジェラ・アーレンツCEO。その手腕が評価され、米アップルへの移籍が決まっている。

 その変化を先導したのは、昨年10月にアップルへの移籍が発表されたアンジェラ・アーレンツCEO。彼女が在籍した7年間で、バーバリーは中国や中南米など新興市場での需要拡大にいち早く成功し、市場価値が3倍以上に増加しています(33億500万ドルから111億8000万ドル)。

 今ではラグジュアリーブランドがソーシャルメディアにアカウントを持ったり、YouTubeに動画を投稿したりするようなことは当たり前になっていますが、それでも、ブランドのコアといえる商品にまでデジタル化のメスを入れたのは、バーバリーくらいのものです。いったいなぜ、そこまで徹底して開かれたブランディングを行っているのでしょう。

ソーシャルメディアでは、ラグジュアリーブランドも欠席裁判を避けられない

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田端信太郎氏:LINE株式会社執行役員広告事業グループ長。リクルートにて「R25」を創刊後、ライブドア、コンデナスト・デジタルなどを経て、2012年6月より現職。現在は、LINEやNAVERまとめ、livedoorの広告マネタイズを統括。著書に『MEDIA MAKERS』(宣伝会議)がある。

ひとつの回答としては、ソーシャルメディア時代の到来により、ラグジュアリーブランドがこれまで行っていたエクスクルーシブ(選ばれた人向け)なプロモーションが通じにくくなってしまったことが挙げられます。

 「ラグジュアリーブランドがどんなに素敵な広告を展開し、ブランドイメージをコントロールしようとしても、ソーシャルメディアでは誰もが自分の意見を自由に書き込めるため、ブランドイメージがひとり歩きする事態を避けられません。しかも、それがネガティブな反応であっても止める術はない。いわば、ネット上では常にブランドの“欠席裁判”が行われているんです」

 そう語るのは、LINE株式会社執行役員広告事業グループ長の田端信太郎氏です。ソーシャルメディアにおける欠席裁判的な状況は、もはや現代社会の前提であって、どんなブランドや企業であっても避ける手段はないと田端氏は言います。