世の中の体温を少しでも上げたい

――書名の「やりたいこと」はそのような考えからついているんですね。

遠山 ちょうど代官山蔦屋書店の店長さんに原稿を書き終えた後に読んでもらいました。そうしたら、「ビジネスモデルとなっているが、体系化されているのではなく、もがきながら模索しているのが、共感できた」と言って下さいました。それを聞いて「やりたいことをやる」というのがやっぱりキーワードになっているんだというのが自分でもわかりました。

「ビジネスモデル」とタイトルについた本と言えば、何か儲かる仕組みの類型や条件が書いてあるのかなと思う人がいるかもしれません。でもこの本は違いますが、私にとっては「やりたいこと」を見つけることがビジネスモデルのすべてだと思います。

――とはいえ、本書から遠山さんがご自身のビジネスを愛でておられる様子がよく伝わります。

遠山 ありがとうございます。

 サッカー選手や作曲家は仕事だけど、ビジネスとは考えていないはず。当たり前に仕事だけど、ビジネスだと思っていない。我々もそれと同じで「やりたい」ことを「ビジネス」というフィールドでやっているんだと思うんです。

 私はどうしても表現が抽象的になってしまうのですが、いつも「世の中の体温を少しでも上げる」などと言っています。そのような場を用意してくれるのがビジネスというキャンバスだと思います。そこで、世の中の体温が少しでも上がるために加担できたらいいなと思っています。