1位は、歴史書のような経営戦略書
弊誌ハーバード・ビジネス・レビューでは、この度、「ハーバード・ビジネス・レビュー読者が選ぶベスト経営書2013」の結果を発表しました。この選書の対象となったのは、2012年11月から2013年10月までに発行された書籍。編集部が読者に「他の人に薦めたい本」「後世に残したいもの」と呼びかけ、3冊まで投票してもらいました。
1位に選ばれたのは、三谷宏治著『経営戦略全史』。2位は伊賀泰代著『採用基準
』、3位は入山章栄著『世界の経営学者はいま何を考えているのか
』となりました。
順位 | 書名 | 著者名 | 出版社 |
---|---|---|---|
1位 | 経営戦略全史 |
三谷宏治 | ディスカヴァー・ トゥエンティワン |
2位 | 採用基準 |
伊賀泰代 | ダイヤモンド社 |
3位 | 世界の経営学者はいま 何を考えているのか |
入山章栄 | 英治出版 |
4位 |
MAKERS |
クリス・アンダーソン | NHK出版 |
5位 |
不格好経営 |
南場智子 | 日本経済新聞出版社 |
6位 |
戦略読書日記 |
楠木建 | プレジデント社 |
7位 |
経営は何をすべきか |
ゲイリー・ハメル | ダイヤモンド社 |
8位 |
イノベーション・オブ・ライフ |
クレイトン・M・ クリステンセン ほか |
翔泳社 |
9位 |
LEAN IN(リーン・イン) |
シェリル・サンドバーグ | 日本経済新聞出版社 |
10位 |
コトラー8つの成長戦略 |
フィリップ・コトラー ほか |
碩学舎 |
1位に選ばれた『経営戦略全史』は、400頁を超える大著で、定価も2890円と高価です。内容は、過去100年間に登場した戦略コンセプトを一同に並べ、ひとつのストーリーに仕立てて紹介したもので、飽きずに最後まで読み進められます。読者からも「ありそうでなかった、わかりやすい経営戦略の歴史書」「これまでの経営戦略史を理解することで、これからの経営戦略のあり方を考えることができた」「戦略思想・理論の体系が俯瞰できる光緒といえるのではないか」など、単なる入門書の魅力を超えた、著者ならではのストーリー性が評価を得たようです。
著者の三谷宏治さんは経営コンサルタントを経て現在は、K.I.T(金沢工業大学)虎ノ門大学院主任教授であり、次のように語っています。
「本を書く者にとって、読者に評価してもらうことほど嬉しいことはありません。しかも今回、DHBRの読者諸氏に支持されたことには、二重の喜びを感じます。経営戦略論の『初学者にも楽しめるけれど、玄人もうならせる』本への挑戦が実ったからです」