こうした取り組みは、海外だけでなく、日本においても昨今急速に浸透しつつあります。例えば、『天空の城ラピュタ』のテレビ放映時や、2020年オリンピックの東京開催決定報道時においても、生活者に交じって、企業がソーシャルメディアでリアルタイムに情報発信を行い、多くの人々と一体となって「その瞬間」を共有し合いました。

 オレオの事例からもわかるように、こうしたタイミングをとらえるためには、トレンドや生活者ニーズをリアルタイムでウォッチしていくが重要です。しかし、それだけでは十分ではありません。

 効果の高いコミュニケーションを実現するためには、BI(ビジネス・インテリジェンス)を活用した顧客インサイト、迅速な対応力の2点が重要となります。

ソーシャルリスニングでリアルタイムに顧客の声を聴く

 効果の高いリアルタイムマーケティングを実現するためには、顧客インサイトもリアルタイムに行う必要があります。その際に有効なのが、ソーシャルリスニングの手法です。

 ソーシャルリスニングは、ソーシャルメディア上の口コミや生活者の声に耳を傾け、 彼らの本音を見いだす手法です。

 ツイッターに流れる口コミはリアルタイムでモニタリングすることができ、データ取得のタイムラグがありません。また、人々の本音がリアルに把握できるため、迅速に戦略が構築しやすいというメリットもあります。

 例えば、スポーツドリンクのコミュニケーションを行う際に、「風邪」「熱中症」「スポーツ」といった特定のキーワードが盛り上がるタイミングを把握することで、どのタイミングでそれらの文脈を投入していくのが効果的かをリアルタイムで検討することも可能になります。

 さらに、ソーシャルリスニングは、リスク対応にも活用できます。近年、社員や店員、あるいは顧客が不適切な行動を取り、それがきっかけとなってソーシャルメディア上で企業が批判にさらされる「炎上」が問題になっています。

 炎上は対応が一瞬でも遅れると致命傷になることもありますが、ソーシャルリスニングを活用していち早くリスクを察知することができ、そこから迅速に打ち手を検討することが可能になります。

 このように、リアルタイムマーケティングの世界においても、BIは重要な役割を果たすことになります。