ビッグデータにも必須な「正しい問いかけ」

川名:マーケティングでは顧客の声を聞きすぎると失敗するというという話もありますが、ビッグデータではどうでしょうか?顧客のことを知りすぎると、顧客を驚かすようなアイデアを生み出すことに制限はかかりませんか?

ステンゲル:多分、大丈夫なはずです。ビッグデータのデータ量に圧倒されてしまっては終わりだと思います。データを見るための方向性やコンパスは必要ですが、どこまで見るかということにブレーキをかける必要はないと思います。必要なのは、正しい問いかけをするということです。

 ビッグデータは、マーケティングの精度を高めるためのツールです。インターネットメディアの企業は、ホームページにビデオや写真を掲載していますが、それらがきちんと作用しているかどうかがビッグデータを見ることによって確認できます。しかも、ほとんど自動的に結果が得られますから、掲載している情報への反応を見て、迅速に変更や改良ができるわけです。ビッグデータにより、顧客により早く反応することができ、そしてより顧客と近いところに立つことができるというメリットがあります。方向性や戦略をもって、ビッグデータを見ることが大切です。

 ある日系企業の経営者は、ブランドも製品の売り上げも向上させたいが、どうしたら正しいメディア配分ができるのだろうと話していました。効果が容易に検証できそうなダイレクトな広告に投資をしがちだが、ブランド・エクイティも強化していきたい。ただ、効果が測定できないから不安なのだと。こういう企業に対しては、マーケットシェアのソリューションで検証できると思いますが、それもCMOの問いかけが正しいから助言ができるのですね。