2.解決策をあらかじめ決めつけない
 新たな発見に対してオープンな姿勢を持ち、学習に基づいて軌道修正を加えるのだ。複雑で創造性を要する仕事では、納得のいく答えを事前に用意しておくことなどできない。社員がその都度学んだことを活かしていくためには、問題に対する新たな取り組み方を探る自由が必要となる。

3.達成可能な、小さな成功に焦点を当てる
 頻繁に成功を経験していると、挫折の傷が浅くなる。「社運を賭けた大胆な目標」ばかり追い求めていると、時に大きな成功につながることもあるものの、たいていは空回りして失敗するものだ。我々が調査した26チームの中で、最もやる気と満足感に溢れていたのはティムのチームであった――プロジェクトの技術的な難易度は非常に高かったにもかかわらずである。

 このチームは業務日誌で、1つの挫折に対して5倍の頻度で進捗を報告している。そしてチームのリーダーとテクニカル・ディレクターは、達成可能な中間目標を設定することに長けていた。対照的に、最もやる気と満足感が欠けていたアルビンのチームからは、1つの進展に対して2つの挫折が報告されている。これら2つのチームの職場環境がどれほど違うのか、思い描いてみてほしい。

 以上の3つの行動は、挫折がやる気に及ぼす悪影響のすべてを解消するわけではないが、抑制する役には立つ。そしてより重要だが、これらを実践することは、今日の挫折を明日の成功に変えることにつながるのだ。

 皆さんは、挫折からブレークスルーを成し遂げた経験、あるいは挫折を小さな成功に変えた経験があるだろうか。それはどのように起こったのだろうか。


HBR.ORG原文:Three Ways to Turn Setbacks into Progress September 15, 2011

 

テレサ・アマビール(Teresa Amabile)
ハーバード・ビジネススクール(エドセル・ブライアント・フォード記念講座)教授。ベンチャー経営学を担当。同スクールの研究ディレクターでもある。

スティーブン・クレイマー(Steven Kramer)
心理学者、リサーチャー。テレサ・アマビールとの共著The Progress Principle(進捗の法則)がある。