もっとよい方法を紹介しよう。

 まず、職場に復帰する前日の夜は、まだ休暇の一部とするか、せめて自分だけの時間にすることだ。仕事のeメールやボイスメールをチェックしない。荷をほどき、洗濯をして、もし空腹の子どもがいるなら食事をつくって与えよう――しかし職場に戻るまで、仕事を再開してはいけない。

 そして、職場復帰の1日目は次の3つのステップを踏もう。これらは仕事のリズムを取り戻すためだけでなく、砂州の上の島――つまり休暇で得たものを、持ち帰るためでもある。

ステップ1:最高の自分でいられる状態を、思い出す

 最初のボイスメールを聞く前に、しばらく落ち着いて座り、休暇中に自分のどの状態が一番好きだったかを考えてみよう。人の話に耳を傾けていた時の、リラックスした自分だろうか。ぼうっとしながら、あれこれ思考をさまよわせていた時の自分か。メールや電話に邪魔されず、目の前の一瞬一瞬に没頭していた自分だろうか。忍耐力や寛大さを発揮していた時、あるいは笑いがこぼれるような気楽な状態の自分かもしれない。

 この自己分析の結果をリストにまとめ、身近に置いておこう。それは自分が大事にしている価値観のリストである。私たちは忙しくなればなるほど、それらを大事にしなくなる――必ずしも効率的なものではないからだ。

 しかしそれらは、自分を成す要素の一部、もしかすると最も重要な要素なのだ。それらを砂州の上に置き忘れてくれば、自分という存在が味気ないものになってしまう。すると活力や創造性、能力、そして当然、喜びも減退する。

 そうならないための解決法は、効率を二の次とすることだ。溜まった仕事を片付ける量を減らす。むしろ、やるべきことの優先順位をつけたほうが生産的になるのだ。

ステップ2:「今年最も集中したいテーマ」に従い、やるべきことの優先順位をつける

 やるべきことの優先順位を決めるには、選別の基準が必要となる。この1年間に最も重要な、集中したい取り組みを特定しよう。私は毎年、持てる時間の95%を費やすに値する5つの取り組みを決めている。

 このテーマ設定は、世界に焦点を合わせるレンズとなる。これなしでは視界がぼやけるのだ。5大テーマを定めることで、関心と時間を注ぐべき重要なことと、そうでないことが明らかとなる。

 溜まったメールに手を付ける前に、5大テーマを確認しよう。それに沿って、この1年が生産的で有意義な、充実したものになるように、やるべきことの優先順位をつけよう。本当に重要なことは何かを考えるのだ。