2013年6月号

クリステンセンが再発見したイノベーションの本質

イノベーションは技術進歩ではない

楠木 建 :一橋大学大学院 国際企業戦略研究科 教授

楠木 建

一橋大学大学院 国際企業戦略研究科 教授

 いまやイノベーションは時代の合い言葉であり、その必要性が多くの企業で語られている。しかし、その一方でイノベーションという概念に対するそもそもの誤解が蔓延している。イノベーションは技術進歩ではない。次々と市場化される新しい製品やサービスや技術。こうした現象のほとんどは「進歩」であって、「イノベーション」ではない。  クレイトン M. クリステンセンが提唱した「破壊的イノベーション」という概念の最大の功績は、イノベーションの「古典的定義」に立ち戻りつつも、経営が置かれている今日的な文脈に注目してイノベーションの本質を再発見したことにある。「新しい何か」という意味では共通しているものの、イノベーションと技術進歩は一面では正反対のベクトルであり、トレードオフの関係にあるとすらいえる。  筆者である一橋大学大学院教授の楠木建氏は、イノベーションと技術進歩の違いを理解したうえで、目の前にある日々の「技術進歩の競争」を安直に追いかけないことが重要だと指摘する。腰を据えて本来の意味でのイノベーションを追求するのであれば、技術進歩に逃げてはいけない。

楠木 建一橋大学大学院 国際企業戦略研究科 教授

PDF論文:11ページ[約1,912KB]
無料:論文セレクションをご利用の方は、ログインをお願いします。

これより先は、定期購読者様のみご利用いただけます。

この号の目次を見る

おすすめの論文

しおりを挟む位置をクリックしてください。

解除の場合はをクリックしてください。

この記事は以前に読み進めています。
前回読み進めたページまで移動しますか?

移動する移動しない