2. 部下のリーダーシップ能力を開発する

 中国の急激な成長によって、中国企業は多くの有望な人材を早すぎるタイミングでリーダーの地位に就けています。これはあなたが最初に直面する課題となるでしょう。当社が実施した調査によれば、中国人リーダーの少なくとも25%は、リーダーに不可欠なスキル――モチベーションの誘発、信頼関係の構築、人材の確保、優秀なチームの牽引などの能力――を十分に持っていないという結果が示されています。部下のリーダーシップ能力を育成することは、ほとんどの組織において最も重要な上司の仕事となるでしょう。

 相手が若手なのか年長なのかによって、やり方を変える必要があります。多くの年長の中国人リーダーは、リーダーシップ能力に乏しく、欧米流のマネジメント慣行に接した経験もほとんどありません。こうした人々が変化に抵抗を示す場合、彼らの自尊心に訴えかけることでチームへの貢献と変化への理解を引き出す必要があります。

 一方、若手の中国人リーダーに対しては、コーチングや能力開発を行う必要があります。さもなければ彼らは、悪しきマネジメント慣行を身につけてしまう傾向があります。たとえば、権限委譲能力の不足や高い職位に起因する、過剰な権力行使などです。

3. チームワークの問題を克服する

 驚くかもしれませんが、中国の職場ではチームワークは自然発生するものではありません。チーム内およびチーム間に協力関係を生み出すには、多大な努力が必要となります。

 チームワークを育てるには、チームが遵守すべきルールを「チーム協定」として定めるとよいでしょう。たとえば、チームの目標を優先すること、メンバーのスキルを活用し合うこと、互いに助け合うこと、周囲の意見に耳を傾けること、チームの決定事項をきちんと実行すること、などです。目標を明確にして、実際に協力が実現するように万全を期してください。あなたが他の組織と接する際に、みずからチームワークの手本を示しましょう。優れたチームワークが発揮されたら、褒め称えることも重要です。

 文化的な違いは非常に大きいですが、中国の環境に適応するスキルを身に付け、今回の海外赴任を実り多い経験にしてください。

ゴールドスミス
 ありがとうございました。中国におけるリーダーシップについて詳しく知りたい人は、DDIのウェブサイトを参照してください。


HBR.ORG原文:How to Lead in China February 10, 2009