しかし、同社の「CE-Yo」(ヨーグルト会社のCEO)であるゲイリー・ハーシュバーグは、堆肥として利用できるバイオ原料でつくった容器、あるいはヨーグルトを食べ終わった後に「デザート」として食べられる容器など、現在も究極のパッケージを模索しているという。

 別の例として、ウォルマートはサプライヤーに対し、パッケージングによる生態系への影響を継続的に減らすよう義務づけている。環境問題への継続的な取り組みとして同様の戦略を打ち出す企業も増えている。

 新しい情報ツールによって製品や企業のエコロジカル・フットプリントが公開され、買い手が容易にデータを入手できるようになれば、持続可能性と事業戦略の統合は企業幹部にとって切実な問題になるだろう。たとえばグッドガイドがある。前回のブログでも述べた通り、このウェブサイトでは200以上のデータベースを基に、環境や健康、社会に及ぼす影響の観点から製品を10段階で評価・比較している。iPhoneにグッドガイドの無料アプリをダウンロードすれば、買い物をしながら参照することもできる。小売業者のなかには、グッドガイドの評価を値札と一緒に表示することを検討しているところもある。

 このような情報の透明化に伴い、製品が環境に与える影響は価格や品質と同等に競争力を左右する要因となる。環境負荷の低減はコスト削減の効果だけでなく、市場シェアの拡大をもたらしてくれるだろう。

 若い購買層ほど、購買意思決定にこのようなデータを適用し、オンライン上のつながりを通じて情報を共有することに積極的であるようだ。瞬く間に伝播する情報が製品の評判を左右してしまうため、企業が永続的改善をコア戦略と位置づける傾向は今後ますます強くなるだろう。

 こうした状況にあって、サプライチェーンにおける環境負荷の低減を目的とする情報ツール「アーススター」(Earthster)の開発は実にタイムリーといえる。開発を支援する産業生態学専門家グレゴリー・ノリスによれば、アーススターはオープンソースでウェブベースのサプライチェーン管理システムとなり、ライフサイクル・アセスメントを利用して、企業が環境負荷をどの部分で低減すれば最大の効果を得られるかを特定できるようになるという。

 アーススターが焦点を当てるのは、たとえば装飾紙製品を製造するファイバーマークのような会社である。同社はバーモント州ブラトルボロにあるパッケージング工場から、タンクローリーを毎日マンハッタンに送って使用済みの食用油を回収し、燃料に利用している。この工場から出荷されるパッケージを使用する企業は、環境に配慮した製品をつくっているという評価を得ることができる。

 もし我々が真に持続可能な製造プロセスを実現しようとするならば、ほぼすべてのプロセスを絶え間なく見直し、再構築していく必要がある――永続的改善とはつまり、そういうことだ。競争と市場の透明化によって、環境負荷に関する基準を継続的に引き上げていくことが余儀なくされるだろう。

 つまり「グリーン」とは、一定の状態ではなくプロセスであり、形容詞ではなく動詞なのだ。


HBR.ORG原文:Sustainability and the Logic of the Perpetual Upgrade May 13, 2009