また、2012年には、英国映画協会の呼びかけに応じて全世界358人の映画監督が投票で決める「最も優れた映画」の選出(10年に一度行われる)でも、これまで長年にわたって一位を堅持してきた「市民ケーン」を破り、小津安二郎の「東京物語」が選ばれたことが大きな話題になった。映画と言えばアメリカ、と思われる向きも多いかと思うが、このランキングではトップ10に米国映画は4作品が選ばれているのみである。また、あえて触れるまでもないが、トップ10にランクインしているアジア映画は「東京物語」のみである。

 近似ジャンルとしてはアニメーションがあるが、こちらでも日本の創造性が猛威を奮っている。例えば、少し古くなるが2001年に20歳以上の男女を対象に、中国で行われたキャラクター人気ランキングの調査は下記の通りとなっている。

1位=クレヨンしんちゃん
2位=孫悟空(ドラゴンボールの)
3位=ドラえもん
4位=名探偵コナン
5位=ちびまる子ちゃん
6位=スヌーピー
7位=ドナルドダック
8位=ミッキーマウス
8位=ガーフィールド
10位=桜木花道

 1位~3位を、それぞれクレヨンしんちゃん、孫悟空(ドラゴンボール)、ドラえもんが占めており、オリンピック的に言えば表彰台を独占している状況にある。ご覧の通りトップ10のうち、六つが日本発のキャラクターで、市場を支配していると言っていい。手塚治虫が憧れたアニメーションの先駆者=ウォルト・ディズニーのキャラクターは、7位にドナルドダックが、8位にミッキーマウスがランクインするに留まるという体たらくで、全く勝負になっていない状況だ。