顧客視点のフレームワークを使う

 今回は、ペルソナを使ってアイデアを創出するフェーズです。プラットフォームやビジネスモデルなど、製品単体にとどまらないアイデアを数多く生み出し、それらを一連のシステムとしてコンセプト仮説に統合していきます。

 まず、アイデア創出のフレームワークをご紹介しましょう。わたしたちがよく使うフレームワークは、横に顧客が経験することを「製品・サービスを利用する前」「製品・サービスの利用中」「製品・サービスの利用後」という3つのステージに区切り、縦に「意味レベルのゴール」「感情レベルのゴール」「具体的なゴール(3程度)」を並べたものです。

 うまくいかないブレインストーミングの例に、似たようなアイデアしか出てこないので無理矢理アイデアを拡散させようとすると、今度はテーマから逸脱したアイデアばかり出てしまう、といったパターンがあります。このフレームワークを使えば、ひとつひとつのマスに沿ってアイデアを出していくだけで、テーマから逸脱することなく、従来は検討が及ばない範囲まで発想することが可能になります。

 このフレームワークは、大きく2通りの使い方があります。ひとつは、組織内でビジョンを共有したい、あるいは理想のシナリオを描きたいとき。こういった場合は、フレームワークのそれぞれのマスに沿って、アイデアとして「理想の状態」を書き出していきます。貼り出されたアイデアを時系列に沿って分類・統合していくことで、理想のエクスペリエンスマップや未来シナリオを作ることができます。

 もうひとつが、コンセプト仮説を定義したいとき。この場合は、フレームワークのそれぞれのマスに沿ってアイデアを発想し、それらを組み合わせてコンセプトに統合していきます。この方法について、もう少し詳細にご紹介しましょう。