最近筆者が経験したある企業のグローバル人事会議での出来事だが、日本本社の人事制度を海外グループ各社の人事責任者に説明するのに、本社の部長・課長クラスのレベル感がなかなか説明できずに、本社人事部の方が困っていた。部長と言っても、それがDirectorクラスだといったところで、会社の大きさや役割によってまちまちであり、本社の部長クラスの仕事や役割の大きさを知らない海外の人事責任者には、全くイメージがわかなかったわけである。

 ところが、「この部長はヘイグレード(職務評価結果に基づくグローバル共通の等級体系)の21くらい、本社の課長はヘイグレード18くらい」、と説明したとたんに、海外人事責任者はそろって「あぁ、なるほど。それくらいのポジションですか」といっぺんに理解され、以後議論がかみ合うようになった。グローバル共通のモノサシを使う効果の一例と言えよう。

グローバル共通のモノサシの1つ:
職務評価手法とグローバルグレード

 さて、職務分析・職務評価の話が出たので、それが一体どのようなものなのか、もう少し詳しく説明したい。

 皆さんは、大きな職務、というとどのような仕事や役割を思い浮かべるだろうか。ある会社において、社長は一番大きな職務であることに、異論はないだろう。しかし、同じ社長でも、大会社の社長と中小企業の社長では、大会社の社長の方が職務のサイズは大きそうである。同様に、例えば営業部長を取り上げてみても、予算500億円を背負っている関東営業部長と、予算200億円の九州営業部長では、関東営業部長の方が大きな職務と言えるだろう。