リーダーシップを発揮する場面は、社会に溢れている

――リーダーシップを磨きたいときに、具体的にどんなことをすればいいのですか。

 実際にリーダーシップを発揮している人をそばで見るのがベストだと思います。そしていずれは、実際に自分もリーダーシップを発揮してみるのです。

 一番にふさわしい組織はNPOでしょう。NPOはリーダーシップがないと崩壊してしまう組織です。そのためNPOには、非常に強いリーダーシップを持ったロールモデルが必ず存在します。50人規模のNPOになると、1人のリーダーだけでは絶対に動きません。先ほどもお話ししたように、強いリーダー以外にもそれなりのリーダーシップを発揮している人が複数いるので、違うスタイルのリーダーシップを勉強することもできるはずです。NPOはたいてい人手が足りないので、何らかの役割を任されることで自分もリーダーシップを発揮する訓練にもなります。

 欧米の外資系企業には、リーダーシップを育てる仕組みが何十年にもわたってトレーニングの中に組み込まれています。理論で教えて、実践させて、フィードバックをするという循環は、どの外資系企業でも行われていることだと思います。そういう企業で働くことをキャリアに組み入れるのも、ひとつの方法だと思います。

――もっと手軽に身につける方法はありませんか。

 最も手軽なのは、週末だけでもボランティアやNPOなどに参加するという方法ではないでしょうか。そこで自信をつけることができれば、PTA、マンションの管理組合、町内会、同窓会など、リーダーシップを発揮できる場面は社会に溢れていると思います。同窓会の幹事をやったり、飲み会の主催をすることでもリーダーシップは鍛えられます。難しく考えず、何かしら実際に行動に移してみれば、最初の一歩としては十分だと思います。

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伊賀泰代(いが・やすよ)
キャリア形成コンサルタント。兵庫県出身。一橋大学法学部を卒業後、日興證券引受本部(当時)を経て、カリフォルニア大学バークレー校ハース・スクール・オブ・ビジネスにてMBAを取得。1993年から2010年末までマッキンゼー・アンド・カンパニー、ジャパンにて、コンサルタント(アソシエイト、エンゲージメント・マネージャー)、および、人材育成、採用マネージャーを務める。2011年より独立。現在は、キャリアインタビューサイト MY CHOICEを運営し、リーダーシップ教育やキャリア形成に関する啓蒙活動に従事する。

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