DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー
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DHBR 目次と読みどころ
<2009年1月号 2008年12月号 2008年11月号> 最新号とバックナンバーの紹介
FROM
the EDITORS
2008年12月号の読みどころ
「優位」の教訓
コラボレーションの真実

 今号のシスコシステムズ、IDEO、ピクサーの論文では、「コラボレーション」の重要性が強く主張されていますが、ビジネス実学の世界において、コラボレーション──「協働」あるいは「協創」と訳されることもあります──が言葉として意識され始めるようになったのは、一九九〇年八月に発行されたマイケル・シュレーグのShared Minds: The New Technologies of Collaboration(邦訳『マインド・ネットワーク』プレジデント社、一九九二年)がきっかけといわれています。
 その真偽はさておき、時同じくして、決められた職務分掌を忠実にこなす「野球」型組織から、与えられた役割をよりダイナミックに果たす「ラグビー」型組織、さらには状況に応じてあたかも即興のごとく臨機応変に行動する「ジャズ・コンボ」型組織、「ハイパー・テキスト」型組織などが提唱されましたが、これらの新しい組織パラダイムに底流していたのも、コラボレーションでした。
 それ以降においては、「サッカー」型組織、「リアル・チーム」「クロス・ファンクショナル・チーム」「オープン・イノベーション」と表現を変えて、コラボレーションの必要性は訴えられ続けてきました。
 このように、異分野の人たちが、部門や組織の壁、時には国境を超えて協力し合うコラボレーションには、次のような効果が期待されています。

 ●環境変化に臨機応変に適応できるようになる。
 ●ユニークなアイデアやイノベーションが生まれやすくなる。
 ●組織はよい意味で「不安定」になり、変化を恐れなくなる。

 期待される効果は、これらのほかにもあるでしょうが、実はコラボレーションは難しい。ICT(情報通信技術)を活用すればよいとか、コンサルティング・ファーム流のスキルとマインド・セットがあれば問題ないというのは、かなり眉唾です。また、〈LINUX〉やウィキペディアのようなオープン・ソース・モデルが万能とは言いがたいでしょう。
 難しさの第一の理由は、人間は本能的に異質を敵視し排除することです。したがって、相互の理解と尊重がなければならない。第二に、制約理論の教えと同じく、分野は異なれども各メンバーの知識や能力の水準がある程度そろっていなければならない。そして第三に、これら異質の集合体を束ね、全体最適をデザインし、実現できるリーダーシップが必要なことでしょう。
 ふだん、簡単に「コラボ」とか言っていますが、真のコラボレーションは本当に難しい。
2008年12月号 「優位」の教訓
定価 2,000円(税込) この本を購入
表紙
特集 「優位」の教訓
一〇年で二〇倍の成長を実現した
シスコシステムズ:コラボレーションの時代
記事詳細
ジョン・チェンバーズ  シスコシステムズ 会長兼CEO
六年間の実地研究が明かす
トヨタ:「矛盾力」の経営
記事詳細
竹内弘高  一橋大学大学院 国際企業戦略研究科 教授
大薗恵美  一橋大学大学院 国際企業戦略研究科 准教授
清水紀彦  一橋大学大学院 国際企業戦略研究科 客員教授
人間中心のイノベーションへ
IDEO:デザイン・シンキング
記事詳細
ティム・ブラウン  IDEO CEO兼社長
ヒット・メーカーの知られざる組織文化
ピクサー:創造力のプラットフォーム
記事詳細
エド・キャットムル  ピクサー・アニメーション・スタジオ 共同創設者兼社長
ビッグ・ファーマの起死回生策
グラクソ・スミスクライン:R&Dの再生
記事詳細
ジャン=ピエール・ガーニエ  前 グラクソ・スミスクライン CEO
ユーザーはなぜボランティアとして働くのか
インテュイット:無償の貢献を引き出すビジネスモデル
記事詳細
スコット・クック  インテュイット 共同創設者兼会長
インド有力財閥は世界的企業を目指す
マヒンドラ&マヒンドラ:連邦経営のビジョン
記事詳細
アナンド・G・マヒンドラ  マヒンドラ・アンド・マヒンドラ・グループ CEO
OPINION
「ものづくり」から「ものがたり」へ
黒川 清  政策研究大学院大学 教授
HBR Article
顧客のジョブをプロセス化して要素還元する
ジョブ・マッピングでイノベーションを見出す
記事詳細
ランス・A・ベッテンコート  ストラテジン シニア・コンサルタント
アンソニー・W・アルウィック  ストラテジン CEO
オンライン・チャネルが「一人勝ち」を加速させる
ロング・テールの嘘
記事詳細
アニタ・エルバース  ハーバード・ビジネススクール 准教授
BRAIN FOOD
視覚化の科学
マーティン・ワッテンバーグ  IBM トーマス・J・ワトソン研究所 グループ・マネジャー
フェルナンダ・B・ビエガス  IBM トーマス・J・ワトソン研究所 研究員
勤務時間中の私事は大目に見よ
ミッシェル・J・アンテビー  ハーバード・ビジネススクール 助教授
ブルーカラーの職場もグリーン化を
コンサルタント  コンサルタント
ポストM&Aで追求すべきは増収増益
ユルゲン・ローテンベッヒャー  A・T・カーニー バイス・プレジデント
ヨルク・シュロッケ  A・T・カーニー プリンシパル
CHIEF OFFICERS
外部とのコラボレーションでさらなる革新提供を目指す
ジェフリー・D・ウィードマン  プロクター・アンド・ギャンブル対外事業担当ヴァイスプレジデント
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