DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー
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DHBR 目次と読みどころ
<2008年6月号 2008年5月号 2008年4月号> 最新号とバックナンバーの紹介
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the EDITORS
2008年5月号の読みどころ
「新しい優位」の論点
チャンス・マネジメントのすすめ

 グローバルなコンサルティング・ファームがほぼ例外なく、「日本企業はリスク感度が低く、体系的なリスク・マネジメントがない」と指摘します。その一方──日本のみならず欧米においても──体系的な「チャンス・マネジメント」なるものが存在するのでしょうか。
 今号の「予測の技術」(五六ページ)では、未来予測学者のポール・L・サフォー──奇しくも連載「『できません』と云うな」のなかで、サフォーは立石一真の「SINIC理論」に学んだことが触れられています──がどのように予測しているのか、その具体的な手法が紹介されています。
 寡聞にして知らないのですが、サフォーをはじめ、フォアキャスターと呼ばれる人や組織のように、継続的な定点観測を怠ることなく、適宜見直しを重ねながら精度を高め、機を見るに敏に行動し、成功を重ねている組織なるものが存在するのでしょうか。
 戦略プランニングやその実践プロセス、必要なスキルや能力はおおむね形式知として明らかになり、その一方、なかなか定量的に測定できない「志」「経験」「信念」「やる気」「覚悟」「粘り強さ」といった属人的で暗黙知的なものが成功のカギを握っていることが、広く認識されるようになりました。つまり、ミンツバーグ的に言えば、サイエンスではなく、アートやクラフトの重要性が意識されているわけです。
 ですが、それらは戦略プランニング後の話であって、その前、つまりチャンス・マネジメントについてはおざなりのままではないでしょうか。もちろん大企業には、R&Dや調査を担当する部門があり、チャンス・マネジメントの一端を担っているわけですが、バイ・プレーヤーに甘んじています。
 チャンスを逸するというリスクがある以上、チャンスはリスクと表裏一体ですから、チャンス・マネジメントの欠如はリスク・マネジメントの欠如ともいえるわけですが、国際化をグローバル化と誤解していても許された時代はとうに終わり、ユビキタス化がかえって情報洪水を招き、合理的判断を阻害する環境にあっては、「予測の継続的改善」が不可欠のように思われます。
 そのためには、バリューチェーンはループ型、すなわち川上と川下が接する、かつ各機能の関係が双方向の矢印で記されるように描き直されるべきでしょうし、バリューチェーンの統治者の要件や意思決定プロセス、職掌なども変わってくるはずです。
 今号は、さまざまなチャンスを紹介する特集ですが、他社がやると自社もやりたくなる、みんながそう言えば、そう信じてしまうのが組織の本能です。チャンス・マネジメントというリスク・マネジメントが定着しないのは、ここにあります。
2008年5月号 「新しい優位」の論点
定価 2,200円(税込) この本を購入
表紙
特集 「新しい優位」の論点
ビジネスを変えるアイデア最新リスト
二〇〇八年のパワー・コンセプト20+1
 
1 P2P経済の到来
  ハブ・カルチャー創設者 スタン・ストルネイカー
2 ジェネレーションYの仕事観
  コンコース・インスティテュート所長 タマラ・J・エリクソン
3 医師に学ぶ思考プロセスの矯正法
  ハーバード・メディカルスクール教授 ジェローム・グループマン
4 反対勢力を平和的に退ける法
  シーハン・アソシエーツ創設者兼社長 マイケル・シーハン
5 未来の取締役会の姿
  分子生物学者 ジョン・J・メディナ
6 正直者が不正を働く理由
  マサチューセッツ工科大学教授 ダン・アリエリー
7 究極のうそ発見器
  ペンシルバニア大学精神医学部准教授 ポール・ルート・ウォルプ
  ペンシルバニア大学医学部准教授
  ダニエル・D・ラングルベン
8 サイバー犯罪支援会社の暗躍
  『CSO』誌エグゼクティブ・エディター スコット・ベリナート
9 市民発の公共サービス改革
  リマーク・コンサルティングプリンシパル マーク・クズニッキ
  シーガル・コミュニケーションズディレクター イーライ・シンガー
  ラディエント・コア社長兼共同創設者 ジェイ・ゴールドマン
10 ゲーマーは理想の次世代人材
  南カリフォルニア大学 客員教授 ジョン・シーリー・ブラウン
  南カリフォルニア大学アネンバーグ・スクール・フォー・コミュニケーション准教授 ダグラス・トーマス
11 ゲームで現実の問題を解決する
  未来研究所協力研究員 ジェーン・マクゴニガル
12 メタバース
  INSEAD教授 ミクロス・サルバリー
13 感情表現豊かなアバターの登場
  マサチューセッツ工科大学メディア・ラボラトリー准教授 ジュディス・ドナス
14 メタデータが拓く新世界
  ノキア・デザインシニア・スペシャリスト ジャン・チップチェース
15 「口実の道具」としてのケータイ
  HBR誌 シニア・エディター ルー・マクレアリー
16 カメの甲羅に理想の都市を見る
  建築家 ジャイメ・レルネル
17 ロビー活動がCSRを強化する
  カリフォルニア大学バークレー校ハース・スクール・オブ・ビジネス特別教授 デイビッド・ボーゲル
18 中国の新興都市が次なる成長源
  IBMバイス・プレジデント ジョージ・ポール
19 イスラム金融が世界を変える
  元 HSBCアマナ 戦略本部長 アーミル・A・ラフマーン
  ハーバード・ロースクールIFPディレクター S・ナジーム・アリ
20 問題解決の正しい選択法
  レッグ・メーソン・キャピタル・マネジメントチーフ・インベストメント・ストラテジスト マイケル・J・モーブッシン
+1 続く傾向、続かない傾向
  アルタ・パートナーズ創設者兼マネージング・ディレクター ギャレット・グルーナー
「不確実性の円錐」にマッピングする
予測の技術
記事詳細
ポール・L・サフォー  スタンフォード大学 コンサルティング准教授
二〇××年はこうなる
「世代循環」で未来を予測する
記事詳細
ニール・ハウ  ライフコース・アソシエーツ 創業者兼共同経営者
ウィリアム・ストラウス  ライフコース・アソシエーツ 創業者兼共同経営者
気候変動がビジネス・リーダーに突きつける
低炭素社会への挑戦
 
1 温室効果ガス問題に「戦略的」に対処する
  ハーバード・ビジネススクール教授 マイケル・E・ポーター
  ハーバード・ビジネススクール教授 フォレスト・L・ラインハート
2 気候変動リスクに投資する企業に神は宿る
  グローバル・ビジネス・ネットワーク 共同設立者兼会長 ピーター・シュワルツ
3 温暖化の未来図
  ハーバード・ビジネス・レビュー編集部
4 ステークホルダーの環境感度は高まっている
  エール・ロースクール 教授 ダニエル・C・エスティ
5 環境ディスクロジャーは報われる
  グローバル・リポーティング・イニシアティブ ディレクター アリソン・スレーター
6 環境政策議論に参加せよ
  ミシガン大学スティーブン・M・ロス・スクール・オブ・ビジネス教授 アンドリュー・J・ホフマン
7 排出権取引では二酸化炭素は減らない
  アスペン・スキーイング・カンパニーディレクター オーデン・シンドラー
8 炭素社会ではバランスシートはこう変わる
  F&Cインベストメンツ アソシエート・ディレクター ビッキー・バクシ
  F&Cインベストメンツアナリスト アレクシス・クラジェスキ
9 資本市場は健全な環境銘柄を欲している
  リーマン・ブラザーズ マネージング・ディレクター セオドア・ルーズベルト四世
  リーマン・ブラザーズ マネージング・ディレクター ジョン・ルウェリン
10 南米企業マシーサの環境戦略
  マシーサ 執行役員 マリア・エミリア・コレッラ
11 環境経営は社員の自主的行動から始まる
  スイス再保険ディレクター マーク・ウェイ
  スイス再保険シニア・アドバイザー ブリッタ・レンドルン
12 炭素社会のビジネス・リーダーシップ
  ハーバード・ビジネススクール 教授 フォレスト・L・ラインハート
環境経営の矛盾を突く
バイオスフィアの法則
記事詳細
グレゴリー・C・ウンルー  サンダーバード国際経営大学院 リンカーン・センター・フォー・エシックス・イン・グローバル・マネジメント ディレクター
環境破壊を食い止める積極策の推進
中国の環境リスクは好機である
記事詳細
エリザベス・C・エコノミー  アメリカ外交問題評議会 アジア研究部長
ケネス・リーバサル  ミシガン大学 教授
OPINION
メガ・リージョンの時代
リチャード・フロリダ  トロント大学 ジョセフ・L・ロットマン・スクール・オブ・マネジメント 教授
HBR Articles
科学の収益化はなぜ難しいか
バイオテクノロジーの幻想と挑戦
記事詳細
ゲイリー・P・ピサノ  ハーバード・ビジネススクール 教授
Serial Article
立石一真ものがたり「できません」と云うな
【第一一回】電卓の誤算
記事詳細
湯谷昇羊  ダイヤモンド社 論説委員
CHIEF OFFICERS
プロジェクト・マネジメントの不在は地図なしで旅に出るようなものである
伊藤健太郎  アイシンク 代表取締役
【CRE再編のヘキサゴン(3)】CREアセット・マネジメント
川口有一郎  早稲田大学大学院 ファイナンス研究科 教授
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