DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー
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DHBR 目次と読みどころ
<2005年10月号 2005年09月号 2005年08月号> 最新号とバックナンバーの紹介
FROM
the EDITORS
2005年9月号の読みどころ
ファシリテーター型リーダーシップ
変革の理(ことわり)を知る

 大なり小なり、組織を預かる者には「上司」「マネジャー」「リーダー」といった、異なる複数の役割が、その状況に応じて課せられます。
「上司は、部下一人ひとりの力を引き出さなければならない」
「マネジャーは、目標を実現しなければならない」
「リーダーは、組織をたえず革新しなければならない」
 つまるところ、いずれに共通することが、みずからも含めて、人々を変革へと駆り立てることです。デール・カーネギーの『人を動かす』がいまなおロングセラーとして読み継がれていることも、昨今のコーチング・ブームもその証左といえるでしょう。
 しかし、やむをえないことなのかもしれませんが、一対一のリーダーシップ技術に偏りすぎているのではないでしょうか。目の前の小さな事実を積み上げる演繹も必要ですが、同様に大局から目の前の事実を解釈する帰納が、リーダーシップにも必要です。すなわち、人に変革を決意させる理(ことわり)を知らなければならないのです。
 東京工業大学教授の今田高俊氏の『自己組織性』(創文社)は、書名が示すよう、組織とその構成員が、みずからを変革する、また革新を起こすメカニズムについて学際的に解き明かしたものです。組織も一つの系(システム)であり、どのような変数がそこに変容をもたらすのかを理解することができます。
 人を動かすには、理性よりも感情に訴えることが重要であるといわれますが、ピーター・F・ドラッカーの『非営利組織の経営』(ダイヤモンド社)を読むと、「高次元の理性」の力を感じないではいられません。
 このことは、けっして本書だけに記された真理ではありませんから、ほかにも同様のメッセージがあるでしょうが、マネジメントの本質を問い続けたドラッカーが最後にたどり着いたのが「非営利組織」です。いま、社会性を強く意識したビジネスマンが増えつつあります。そのような意味からも、ぜひ一読をお勧めします。
 最後に、ローレンス・プルサック、ドン・コーエン――彼らはナレッジ・マネジメントの研究者です――『人と人の「つながり」に投資する企業』(ダイヤモンド社)をご紹介します。本書は「人間関係(ソーシャル・キャピタル)を積極的にマネジメントする」ことで、人と組織に変革をもたらし、組織活力が高まると説きます。
 この考え方をHBR誌が初めて紹介した時、チームワーク同様、「日本企業では当たり前のもの」という反論がいくつか寄せられましたが、どちらもいまや失われつつあるのではないでしょうか。また、変革のリーダーシップには、人と人の関係性というネットワーク・システムへの理解も欠かせないのではないでしょうか。
2005年9月号 特集:ファシリテーター型リーダーシップ
定価 2,000円(税込) この本を購入
表紙
特集 ファシリテーター型リーダーシップ
脱トップダウンの変革手法
ポジティブ・デビアンス:「片隅の成功者」から変革は始まる
記事詳細
リチャード・タナー・パスカル  オックスフォード大学 アソシエート・フェロー
ジェリー・スターニン  タフツ大学 ポジティブ・デビアンス・イニシアティブ 代表
優れたリーダーは衝突を恐れない
軋轢の解決が協働を育む
記事詳細
ジェフ・ワイス  バンテージ・パートナーズ パートナー
ジョナサン・ヒューズ  バンテージ・パートナーズ パートナー
取引コストの上昇は悪なのか
摩擦のマネジメント
記事詳細
ジョン・ヘーゲル三世  コンサルタント
ジョン・シーリー・ブラウン  元ゼロックス 主任研究員
社員に健全な危機感を抱かせる
説得が変革の土壌をつくる
記事詳細
デイビッド・A・ガービン  ハーバード・ビジネススクール 教授
マイケル・A・ロベルト  ハーバード・ビジネススクール 助教授
リーダーシップの七類型
変革リーダーへの進化
記事詳細
デイビッド・ルーク  ハートヒル・コンサルティング パートナー
ウィリアム・R・トーバート  ボストン・カレッジ キャロル・スクール・オブ・マネジメント 教授
OPINION
不断なき知の創造
尾池和夫  京都大学 総長
DHBR Articles
「ものづくり日本」の一翼を担って
「メイド・イン・ジャパン」を鍛える
記事詳細
ナカムラ クニオ   松下電器産業 代表取締役社長
HBR Articles
忘れられた使命
ビジネススクールは病んでいる
記事詳細
ウォーレン・G・ベニス  南カリフォルニア大学 マーシャル・スクール・オブ・ビジネス 特別教授
ジェームズ・オトゥール  南カリフォルニア大学 研究教授
いかに「金のなる木」に育てるか
「問題児」事業を自立させる法
記事詳細
ビジェイ・ゴビンダラジャン  ダートマス大学 タック・スクール・オブ・ビジネス 教授
クリス・トリンブル  ダートマス大学 タック・スクール・オブ・ビジネス 非常勤准教授
企業価値を破壊する第四のリスク
「戦略リスク」を体系的に管理する
記事詳細
エイドリアン・J・スライウォツキー  マーサー・マネジメント・コンサルティング マネージング・ディレクター
ジョン・ドルジク  マーサー・オリバー・ワイマン 社長
HBR Case Study
法の規制が届かない差別
対人関係力が問われる仕事に肥満社員は不適格なのか
[コメンテーター]
サンドラ・ソロベイ  弁護士
エイミー・ウィリンスキー  コンサルタント
ハワード・ウェヤーズ  ウェイコ 社長兼CEO
マーク・V・ローリング  ミシガン州立大学 准教授
[ケース・ライター]
ブロンウィン・フライヤー  HBR シニア・エディター
ジュリア・カービー  HBR シニア・エディター
BRAIN FOOD
左脳マーケティングはアウトソーシングに向かう
ゲイル・マクガバン  ハーバード・ビジネススクール 教授
ジョン・クウェルチ  ハーバード・ビジネススクール 教授
本社部門をローテーションで再強化する
ジョージ・ストーク・ジュニア  ボストン コンサルティング グループ シニアヴァイスプレジデント
プロフェッショナル・サービス・ファームに学ぶものはない
ベン・ガースン  HBR シニア・エディター
無駄な会議とのつき合い方
ジェームズ・グッドナイト  SASインスティテュート CEO
サイズの表現方法で消費意欲は変わる
アラドナ・クリシュナ  ミシガン大学 ロス・スクール・オブ・ビジネス 教授
人事部長は将来の経営者人材
リー・ブキャナン  HBR シニア・エディター
BOOKS in REVIEW
「死の谷」を超えて:日本製造業の技術戦略を問う
児玉文雄  芝浦工業大学 専門職大学院 工学マネジメント研究科長
CHIEF OFFICERS
金融業もマーケティング力が問われる
砂川和彦  ハートフォード生命保険 取締役セールス・マーケティング統括本部長
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