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ハーバード・ビジネス・レビューとは
「デジタル化における戦略」
次号の特集では、マッキンゼー賞を受賞した論文、全てを紹介します。マッキンゼー賞は1959年に始まり、最新の受賞があった2009年で、ちょうど50周年になります。この間に受賞した論文は110本、そのなかの一つに、マイケル・E・ポーターの「戦略の本質は変わらない」(2001年05月号)があり、次号にサマライズを掲載します。
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2005年7月号の読みどころ
戦略思考のプロフェッショナル
「戦略とは何か」について考える
戦略の定義とは、いかなるものなのでしょうか。マネジメント研究家たちの言うところをいくつかひもといてみましょう。
「ポジショニング(陣取り)である」
「自社固有の強みの先鋭化である」
「意思決定の統合である」
「未来を思考することである」
「他社との差別化である」
ヘンリー・ミンツバーグはその著書『戦略計画 創造的破壊の時代』(産能大学出版部)のなかで、この点について考察を試みていますが、彼が言わんとしていることは、本特集に再掲載した論考の主題「戦略プランニングと戦略思考は異なる」にほかなりません。
つまるところ、ミンツバーグは「戦略の公式化」への警鐘を鳴らしているのです。戦略論の提唱たちは、ビジネス競争に勝つためのフレームワークを考案しようと試みたわけですが、普遍性を求めたがゆえに汎用化に陥り、その結果、経営者や戦略家、コンサルタントたちの戦略思考は同質化することになりました。何とも皮肉です。
戦略という概念同様、いまや単なる符丁と化してしまったものに「ビジネスモデル」という言葉があります。かつてマイケル・ポーターは“Strategy and the Internet”(邦訳「戦略の本質は変わらない」本誌二〇〇一年五月号)という論文をHBRに寄稿した際、「愚者の言葉『ビジネスモデル』」という囲み記事を添えています。いわく「ビジネスモデルの定義はあいまいで(中略)誤解と妄想に駆られた戦略思考に陥る第一歩である」。
マッキンゼー賞受賞コンサルタント、ジョアン・マグレッタも『なぜマネジメントなのか』(ソフトバンクパブリッシング)において、ビジネスモデルの正しい理解を促しています。
本書では、一八九二年に当時のアメリカン・エキスプレスの社長、J・C・ファーゴがトラベラーズ・チェックのアイデアをひらめいたというエピソードが紹介されていますが、彼女は「これこそビジネスモデルと呼ぶにふさわしい」と述べています。
なぜなら、一般のビジネスはコストが売上げよりも先に発生するが、トラベラーズ・チェックはこれを逆転させ、しかも現金払いであるため、企業とすれば無利子の融資を受けているようなものだからであると。
ミンツバーグも、ポーターも、そしてマグレッタも、戦略には「創造性」、言い換えれば「独自性」が保証されていなければならないという見解で共通しています。
では、戦略の創造性とは何なのでしょう。そこで、シドニー・フィンケルシュタインの『名経営者が、なぜ失敗するのか?』(日経BP社)を一読されてはいかがでしょう。無数の答え(反面教師)が見つかるはずです。
2005年7月号
特集:戦略思考のプロフェッショナル
定価 2,000円(税込)
特集
戦略思考のプロフェッショナル
不確実な時代の戦略思考
アナロジカル・シンキング
ジョバンニ・ガベッティ
ハーバード・ビジネススクール 助教授
ジャン W.リブキン
ハーバード・ビジネススクール 准教授
「分析と計画」から「仮説と実践」へ
ポシビリズムの戦略論
紺野 登
コラム代表
【名著論文再揚】 真の戦略家は「創発」を促す
戦略プランニングと戦略思考は異なる
ヘンリー・ミンツバーグ
マギル大学 教授
成功事例は真実を語っていない
選択バイアスの罠
ジャーカー・デンレル
スタンフォード大学 経営大学院 助教授
仕事のできる人ほど陥りやすい
マルチ・タスクが「脳力」を奪う
エドワード M.ハロウェル
精神科医
チェスのアナロジーから読み解く
勝負師の戦略思考
ガルリ・カスパロフ
元 チェス世界チャンピオン
OPINION
東京大学改革のビジョン
小宮山 宏
東京大学 総長
HBR Articles
理想と現実のギャップを埋める
コミットメントの自己管理術
ドナルド・N・サル
ロンドンビジネススクール 准教授
ドミニク・ホールダー
ロンドンビジネススクール 副学長
ジョブ・シェアリングという働き方
一つのキャリアをニ人で築く
シンシア R.カニンガム
元フリート・バンク 外国為替部門担当 バイス・プレジデント
シェリー S.マレー
元フリート・バンク 外国為替部門担当 バイス・プレジデント
POS心理学を生かした セルフ・コーチング
最高の自分を再現する技術
ローラ・モーガン・ロバーツ
ハーバード・ビジネススクール 助教授
グレッチェン M.スプレイツァー
ミシガン大学アナーバー校 スティーブン M. ロス・スクール・オブ・ビジネス 教授
ジェーン E.ダットン
ミシガン大学アナーバー校 スティーブン M. ロス・スクール・オブ・ビジネス 教授
ロバート E.クィン
ミシガン大学アナーバー校 スティーブン M. ロス・スクール・オブ・ビジネス 教授
エミリー D.ヒーフィ
ミシガン大学アナーバー校 スティーブン M. ロス・スクール・オブ・ビジネス 博士課程
ブリアンナ・アレクシス・バーカー
ミシガン大学 心理学部 博士課程
私が一生忘れない言葉
『ハーバードからの贈り物』CEO版
デイジー・ウェイドマン
作家
HBR Case Study
ウクライナで待っていた不測の事態
旧共産主義国での新規事業に役人への賄賂は必要悪なのか
[コメンテーター]
アラン L.ベックマン
フラワー・コーポレーション 会長兼CEO
ラファエル・ディ・テラ
ハーバード・ビジネススクール 教授
トーマス W.ダンフィ
ペンシルバニア大学 ウォートン・スクール 教授
ボジダー・ジェリック
元セルビア・モンテネグロ 財政経済大臣
[ケース・ライター]
フィル・ボドロック
ノースイースタン大学 助教授
BRAIN FOOD
オープン・ソース型「提案箱」のすすめ
バリー・ネイルバフ
エール大学スクール・オブ・マネジメント 教授
イアン・アイルズ
エール大学ロースクール 教授
社員のコミットメントが企業力を左右する
リー・ブキャナン
HBR シニア・エディター
ジェットブルー:充実の瞬間
デイジー・ウェイドマン
作家
デイビッド・ニールマン
ジェットブルー・エアウェイズ 創業者兼CEO
第三の分類法:データはプールすることで生かされる
デイビッド・ワインバーガー
ハーバード・ロースクール 研究員
オリゴノミーの脅威
スティーブ・ハナフォード
ライター
BOOKS in REVIEW
行動経済学の展望:経済学は感情を扱いうるか
筒井義郎
大阪大学 社会経済研究所 教授
CHIEF OFFICERS
ソーシャル・アントレプルナーという選択
前野 拓道
SCIVAX 代表取締役社長
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