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顧客ロイヤルティを高める |
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顧客ロイヤルティを高めるためにはどうすればよいのでしょうか。
企業がいかに収益性を高めるかは、長年議論されていることですが、顧客ロイヤルティを高めることもその主要な要因の一つです。顧客ロイヤルティが高ければ、一人の顧客から得られる生涯価値が高まり、ひるがえって企業の収益性に貢献するわけです。この顧客ロイヤルティを高めるには、顧客満足度を高める必要があります。ここで必要なのが、顧客満足度を高めるマーケティング力であり、そして顧客との接点であるサービスの質なのです。
この両輪のベスト・プラクティスが、ハラーズ・エンタテインメントというわけです。ハラーズでは顧客データを深耕し、データベースに基づくマーケティング戦略で本当に必要な顧客を探し当て、そのマーケティング・データを活用しながら、献身的な顧客サービスを提供するのです。
ハラーズの例だけでなく、顧客ロイヤルティを高めるためのマーケティングとサービスへのインサイトが豊富なバックナンバーを集めてみました。まずは「読みどころ」をご覧下さい。 |
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関連論文掲載のDHBR |
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| FROM the EDITORS ― この号の読みどころ ― |
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| 拡大均衡:顧客満足を再考する時 |
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「顧客は『あなたを満足させます』という誓約を購入している」――。
これは、マーケティング界のドラッカーとも言われる、セオドア・レビットの言葉です。顧客満足とは、この誓約が守られ、遂行された結果にほかなりません。
日本産業界は徐々に元気を取り戻しつつありますが、もっぱらコスト削減や効率化といった「縮小均衡策」が主流のようです。コスト削減も重要でしょうが、行きすぎると「顧客不在」の状況が生み出されてしまいます。
真の成長のためには、売上げに直接貢献する「拡大均衡策」も必要です。そのためには「顧客への誓約」を起点に、自身の事業活動や思考様式を再検証してみる。このような姿勢が、いま問われているのではないでしょうか。
特集1は、ロイヤルティという概念を体系化し、これを企業戦略に発展させたフレデリック・F・ライクヘルドの論考です。クチコミ(referral)こそ、ロイヤルティを測定する唯一の基準という、ユニークな内容です。実際、レンタカー会社のエンタープライズで採用されているそうです。
一九六〇年代に「サービス・ファクトリー」「サービス・マニュファクチャリング」というアイデアが提唱されており、それゆえ特集2はけっして目新しいものではありません。ただし、八〇年代後半、リエンジニアリングが提唱された時ですら、これらのアイデアが浸透することはありませんでした。多くのホワイトカラーはブルーカラー化しています。そのような意味から、再考に値する論考です。
プロシューマー、スマート・カスタマーが登場する――。このように言われてきましたが、もはや過去形です。特集3は、すでに賢くなってしまった消費者たちに、いかに正しく価値を届けるか、そのためのチャネル戦略を問うものです。
特集4は、個人的には名著論文中の名著と評価しております。商品のみならず、サービスにも保証システムが必要であるという主張はいまなお新鮮です。サービス経済化がますます色濃くなっている現在、ぜひご一読ください。もちろん新訳を施して、読みやすくなっています。
特集5では、「ブレインフード」に掲載された顧客戦略に関する小論を六本まとめて紹介します。我々もすっかり中身について忘れていましたが、いま読み直してみると、どれもこれも重要な示唆に富んでいます。
特集6は、当たり前となっているマルチ・ブランド戦略の弊害について指摘した論考です。最近はプロダクト・アウト、マーケット・インといった言葉も聞かれなくなりましたが、昨今のブランド戦略は「顧客不在」です。考えさせられる論文でした。
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| FROM the EDITORS ― この号の読みどころ ― |
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| シンク・ローカル アクト・ローカル |
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さる五月九日、「ハーバード・ビジネス・レビュー世界会議」が開かれました。その際、ハーバード・ビジネススクール副学長のジョン・クウェルチ教授の講演があり、同教授はこの一〇年を占う言葉として「シンク・ローカル、アクト・ローカル」と投げかけました。
その解釈はさまざまでしょうが、エスペランティズムが夢想に終わったように、グローバル経営なるものは(その定義にもよりますが)そもそも我々の夢想でしかなかったのではないかと考えさせられました。
実際、不確実性の高い環境では、「適応」が賢い行動であるといわれています。一方、そもそも人間が予測・対処できる管理範囲は限定されており、その範囲内でしか合理的な判断を下せないともいわれます。
たしかに日本製品はグローバル化しましたが、日本企業はグローバリゼーションを果たしたといえるのでしょうか。また、アメリカ型の経営ははたしてグローバル・スタンダードなのか。人間の思考と行動にはやはり限界があるはずです。
クウェルチ教授の問題提起は(字義どおりに読むと、一方に振れた振り子を逆に戻そうとも解釈できますが)背伸びを続けてきた第一世界の企業に、グローバリゼーションのあり方を再考させるものではないでしょうか。また、ローカル・ビジネスの代表であるサービス業界にとっては、新しいマネジメントのあり方を模索するためのメッセージともいえるように思います。
さて特集1は、ハーバード・ビジネススクール発のフレームワークとして「サービス・プロフィット・チェーン」と「バランス・スコアカード」というものがありますが、これらを用いて従来のサービス・デリバリー・システムの改革を提言します。
特集2は、サービス・イノベーションにR&Dの手法を持ち込み、新境地に開拓したバンク・オブ・アメリカの物語です。この論考を読んで、日本の金融機関はどう思うのでしょうか。
ホスピタリティという言葉があるように、優れた医療サービスは他業種のベスト・プラクティスでもあります。特集3はそのような論考です。
特集4は、サービス・プロフィット・チェーンを提唱したハーバード・ビジネススクール教授の一人が、野に下って、これを実践したことを綴ったものです。やや具体性に欠けますが、そのメッセージには共感。
特集5は、前号の「不採算顧客で儲けるビジネスモデル」と通じるところがあります。ハイ・リスク顧客の取り扱いについて考察を加えています。
最後の特集6は、特集1の主張と同じく、脱工業社会のサービス・モデルを求める真剣な論考です。その論理は当たり前すぎるほど当たり前ですが、このような議論が現在の日本には必要なのではないでしょうか。
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| 2003年6月号 |
特集:マーケティング戦略の再発見 |
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| FROM the EDITORS ― この号の読みどころ ― |
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| 経路依存からの跳躍 |
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財務や会計という領域は、学問としても実業としても、定量的かつ体系的に取り組まれてきました。では、マーケティングはどうでしょう。マーケティング・サイエンスという言葉が示すように、同様のアプローチがなかったわけではなく、いまなお地道な努力は続いています。
しかし、ビジネスの現場においては、従来手法や経験則が依然として支配的なのではないでしょうか。価格、ブランド、広告はいまだに暗黒大陸です。またリサーチにしても――多少なりとも進歩したとはいえ――財務などと比べれば、概してプリミティブな水準にあるのではないでしょうか。
たしかに、これまでの歴史や慣習を踏襲し、新しいパラダイムになかなか転換できない状況、すなわち「経路依存性」が強く働いている状況は、毎日一ページずつ本をめくるような漸進的進化によってのみ解決しうるという主張もありますが、このままでは外部環境とのミスマッチを広げていくばかりのように思えてなりません。
マーケティングの泰斗、セオドア・レビットはアルフレッド・マーシャルの言葉を借りて「マーケティングは飛躍しない」と言いました。その本質はそのとおりだとしても、そのマインドセットはいい加減飛躍してもよいのではないでしょうか。
マーケティングこそ、企業の経営資源が最も投入されている活動なのですから――。
そもそも投資とはその効果が測定されるべきです。しかし――。特集1は、マーケティングのROIを測定するためのフレームワークとそのプロセスについて解説します。すでに賢い企業は導入を進めているとか。
競争環境の変化に合わせてリポジショニングする。このようなメッセージはいまさら感はありますが、旧くて新しい現実課題といえます。これが特集2。事例がおもしろく読めます。
特集3は、価格戦略への心理学の援用について紹介した論考です。このような実証研究がマーケティング領域でより広まることが期待されます。
特集4では、「新贅沢財」という概念から現在の消費行動を分析しています。やや目新しさには欠けるとはいえ、現在のアメリカ市場を垣間見るうえでは大変参考になります。
儲からない顧客などいないというスタンスには、感情的に共鳴します。特集5は非採算顧客からいかに利益を生み出すかについて解説します。歴史が長く、規模の大きい組織には少々難しい問題提起ではあります。
特集6は、HBR誌“forethought”(DHBRでは「ブレーン・フード」)に収録されている小論を三本まとめて紹介したものです。ちょっとしたヒントになれば幸いです。
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| FROM the EDITORS ― この号の読みどころ ― |
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| 顧客戦略のアンラーニング |
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今号については「釈迦に説法」ゆえ、あえて前説は省略します。
特集1は、モダン・マーケティングの権威P・コトラーvs.ポストモダン・マーケティングの権威S・ブラウンであります。マーケティング史に明るい方ならばもうお察しでしょうが、両者の主張は真っ向から食い違っています。本稿ではブラウン曰く「マーケティングをつまらなくした張本人はコトラーである」。それにコトラーは反論しますが、何とブラウンはこう返します。「私の主張はあなたが一九七一年にHBR誌に寄稿した内容と同じである」と。この論文、次号で載せます。
特集2は、リッツ・カールトン・ホテルの顧客サービスに迫ります。同社は、サービス業として初めてマルコム・ボルドリッジ賞を受賞した企業です。リッツでは、顧客が一〇〇%正しく、従業員は一二〇%のサービス――それはシステムやマニュアルでは届かない水準――を提供することに努めています。一度泊まってみたいなぁ。
特集3は、特別リポートです。アメリカにも日本にも株式指標が公に存在しています。しかし、顧客満足指標はと言うと、日本にはなく、アメリカには存在するのです。これを作成したミシガン大学のクレズ・フォーネル教授に、株主価値と顧客満足の相関性、サービス経済下における価値のシフトについてインタビューしました。
特集4は、是非特集2と併読ください。流行のCRMに一石を投じます。「技術を過信するな、顧客戦略の原点に回帰せよ」という主張はあまりに当然なのですが、考えてみてください、なぜ同じ過ちを繰り返してしまうのかを。やはり、HBRを読んでいる人が日本では少なすぎるのでしょうか。
特集5には、HBRケーススタディを収録しました。テーマは「マス・サービスのプライシング」。担当者の弁によると「これを読むと、だれかと議論したくなる」とのこと。米国HBR誌によれば「HBRケーススタディは企業内研修でよく利用されている」そうです。なるほど、読んで納得。たしかに書店にあふれる「知的生産の技術」の本よりは役に立ちそう。月刊化二周年までにはシリーズ化します。
最後の特集6は再掲載論文ですが、是非是非読んでください。内容はやや書生論の部分もあるとはいえ、みなさん自身が消費者の立場に戻った時の心情について指摘しています。我々も反省しきりであります。景気が悪いのはどこも同じですが、だからこそ顧客戦略の再考が必要なのでしょう。
本特集は、けっして目新しいものでも、即効性の高い内容でもありません。ですが、ついついなおざりにしがちなテーマです。それゆえ、すでにラーニング(学習)したことでも、今後の顧客戦略を保証するわけではなく、新たな理解のためにアンラーニング(学習破棄)し、改めてラーニングしなければならないのでしょう。
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