2012年6月号 特集 アメリカ経済の正念場「競争力」再生 それは日本への教訓か 記事詳細

■ 特集 アメリカ経済の正念場「競争力」再生 それは日本への教訓か

付加価値税の増税と社会保障費の削減 財政赤字の解消が国力を回復させる

財政政策が競争力の向上に果たす役割は大きい。たとえば、公教育に財政支出すれば人的資本の充実につながり、インフラに投資すれば物的資本は増大するが、医療その他の社会保障は直接的には競争力を強化しない。また競争力を引き出す公共投資のためには、課税も不可欠だが、課税により人的・物的資本の効率的な活用を歪めてしまう場合がある。そして財政赤字は、民間部門への投資に回される可能性もある資金の争奪に政府が参加することになり、企業の資金調達コストに上昇圧力をかけてしまう。こうしてみると、現在の財政政策はどれも競争力を阻害する方向に働いているようだ。

この点を改善すべく、筆者たちは“20/21 by 2021”と名づけた、2021年までに税収を対GDP 比20%まで増やすとともに、支出を21%まで減らすというロード・マップを提示する。歳出削減は、国防費・社会保障費を中心とし、また低率のVAT(付加価値税)や新規のガソリン税などでの歳入拡大を図るものである。


リチャード H. K. ヴィートー   ハーバード・ビジネス・スクール 教授

マシュー・ワインザール   ハーバード・ビジネス・スクール 助教授

PDF記事:6ページ[約1,078KB]
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