2012年6月号 特集 アメリカ経済の正念場「競争力」再生 それは日本への教訓か 記事詳細

■ 特集 アメリカ経済の正念場「競争力」再生 それは日本への教訓か

「質の高い労働力」への投資を 雇用危機からの脱出

アメリカの労働市場は、持続可能な成長を支えるための十分な雇用創出に失敗している。すなわち、ここ数十年にわたり雇用創出が慢性的に不足するとともに、雇用の質そのものが低下している。

他方、ほぼすべての業界に、イノベーションや製品開発力、サービスの質を武器にして市場で戦う企業が存在する。このような企業は、人的資本と社会関係資本に大きく投資し、株主に一貫したリターンを提供することで、国民の生活水準を維持し向上する助けとなる。このアプローチは「ハイロード戦略」と呼ばれ、労働市場の再生にはきわめて重要である。また、このような企業においても安定雇用と長期雇用はされないものの、その企業活動によって人的資本が豊かに蓄積され、アメリカの産業界はこれを活用することができる。

いまこそ、実業界、労働組合、政府の代表者が一致協力して、長期的視野に立った雇用援助政策をつくり上げるべき時である。


トーマス A. コーチャン   マサチューセッツ工科大学 スローン・スクール・オブ・マネジメント 教授

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