2012年6月号 特集 アメリカ経済の正念場「競争力」再生 それは日本への教訓か 記事詳細

■ 特集 アメリカ経済の正念場「競争力」再生 それは日本への教訓か

歪んだ報酬制度を是正せよ インセンティブ・バブルの憂鬱

企業経営者と投資マネジャーに対するインセンティブ制度は、市場経済においてきわめて重要である。だが残念なことに、金融市場を基盤に報酬制度を組むという考えは、非常に魅惑的であると同時に根本的な欠陥を抱えている。有害なインセンティブ、不均等な利益配分、高すぎる報酬水準が生まれ、その結果、バブルのなかでもおそらくは最大かつ最悪のバブル、つまり巨大な「金融インセンティブ・バブル」が発生し、現在まで続いている。このような報酬制度の変容は、近代アメリカ資本主義が陥った「双子の危機」、すなわち、コーポレート・ガバナンスの失敗と所得格差の拡大の大きな原因となっている。

インセンティブ構造の歪みを是正し、アメリカ資本主義の公平性に対する信頼を回復するには、金融インセンティブ・バブルに潜む論理的欠陥をさらけ出し、報酬契約を改革し、金融システム上重要な金融機関から適法投資活動を切り離すことによって、このバブルを崩壊させる必要がある。


ミヒル・デサイ   ハーバード・ビジネス・スクール 教授

PDF記事:17ページ[約2,923KB]
定期購読者:無料(※)ログインする
※ 論文オンラインサービスご利用の方に限ります
この論文もおすすめします

定期購読のご案内

Special Topics PR
最新号のご案内
定期購読
論文オンラインサービス
  • facebook
  • Twitter
  • RSS
DHBR Access Ranking