新天地で新しい人脈を築く5つの方法

2

 ●弱いつながりや、疎遠になっているつながりを再発見する

 人生の日々を過ごしていくうちに、関係性が強まる相手もいれば、疎遠になる相手もいる。自分はずっと同じところに住んでいたのかもしれないが、友人やかつての同僚はそうではないかもしれない。

 新天地に思いを巡らせながら、既存の人間関係における弱いつながり(知り合い)や、疎遠なつながり(過去の友人や同僚)について考えてみよう。学校や過去の勤務先の、ソーシャルメディアや同窓会データベースをチェックするとよい。転居先に住んでいる知人が見つかるかもしれない。それがわかれば、引っ越す前に連絡を取り、転居後に関係を再開する段取りを整える機会ができるだろう。

 ●現在の友人や同僚に助けを求める

 これは当たり前のように思えるかもしれない。だが多くの人は、新しいネットワークを必要としているとき、最も身近にいる友人たちにしか相談しない。いまあるネットワークを最大限に活用するには、網を大きく広げることが肝心だ。

 最も効果がある質問の1つとして、「○○に誰か知り合いはいませんか」と訊いてみよう。空欄には転居先の都市名が入るが、他にも業界や会社など、詳しく知りたいと思っているものなら何でもいい。

 いまの場所を離れる前に時間を取って、多くの友人や同僚に、転居先で会っておくべき人がいないか尋ねてみよう。ほとんどの人から、複数の名前が挙がるだろう。それぞれが1人しか思い浮かばなくても、人脈候補の充実した一覧を携えて新生活に向かうことができるはずだ。

 ●他者との共同活動を探す

 転居先に着いたら、さまざまな交流イベントを探して参加したくなるかもしれない。しかし研究によれば、初対面の人同士を引き合わせる目的のイベントでは往々にして、新たな人脈を築くことはできないという。出席者が話をして過ごす相手はたいてい、すでに知っている人や、自分と似たような人なのだ。

 もっとよい選択肢は、「共同活動」に参加することである。つまり、交流以上の大きな目標があり、お互いに頼り合ってその目標を達成することが求められるイベントだ。隣の人と知り合うべき理由が与えられているイベントであれば、新しく多様なつながりができる可能性が大幅に高まる

 では、そのようなイベントはどうすれば見つかるだろうか。コミュニティサービスや講習会、アマチュアのスポーツリーグなど、その形態や規模はさまざまだ。自分にとって最も居心地がいいものを選ぼう。

 ●人をつなぎ続ける

 転居先で人脈をつくり始めても、他者同士をつなげることを疎かにしてはならない。

 仕事で新しい人と知り会うと、とりあえずお互いのためになることを見つけようと努力してしまうものだ。しかし一歩下がって、自分の既存の人脈リストを考えてみよう(転居前の、弱いつながりや疎遠なつながりも含む)。新たに知り合ったその相手にとって価値のある人が、誰かしら見つかるだろう。逆もまたしかりである。

 したがって、新しい人と会うときは、お互いのために何ができるかではなく、お互いに誰を紹介できるかを考えるようにしよう。自分の人脈が誰かの役に立つかどうかは、話してみなければわからないものである。

 ●相手の全体像を知る

 ここまで書いたことを実践すれば、きっと新たに多くの人と出会うことになる。その際、ある1つのことばかりを話したくなる気持ちを抑えよう。話題は仕事だけ、家族だけ、あるいは趣味だけで終わってはいけない。そうではなく、自分の生活における、いくつもの異なる分野で共通点を探すのだ。

 こうすると、ネットワークサイエンティストが呼ぶところの「多重的」つながり、つまり複数の文脈でのつながりを構築することができる。このような関係ができれば、相手とより親密になれるだけでなく、交流を続ける理由が増えることにもなる。

 ここまで述べてきたのは、転居先で人脈をつくる方法のごく一部にすぎず、当然ながら他にもできることがある。しかし、これらを実践し、続けるようにすれば、これまでのネットワークに匹敵する人脈をはるかに短時間で構築できるかもしれない。


HBR.ORG原文:How to Make Friends in a New City, January 25, 2019.

■こちらの記事もおすすめします
人脈づくりが苦手な人には「5つの誤解」がある
「ミスター・ダボス」に学ぶ人脈づくりの秘訣

 

デイビッド・バーカス
オーラル・ロバーツ大学准教授。リーダーシップとイノベーションを担当。3冊のベストセラーの著者であり、最新刊は『ビジネスで使えるのは「友達の友達」』。詳細はウェブサイトを参照。

Special Topics PR
今月のDIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー
世界のエグゼクティブが注目する話題の新シリーズEI Emotional Intelligence  知識から感情的知性の時代へ 待望の日本版創刊
定期購読
論文セレクション
DHBR2019年4月号『シニア人材を競争力に変える』発売!
  • facebook
  • Twitter
  • RSS
アクセスランキング

 

スペシャルコンテンツ