メールに費やす時間を大幅に削減する5つの方法

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 ●過剰なメールチェックは1日に21分を浪費する

 平均すると、知的職業人は1日にメールを15回チェックする。時間に換算すれば、37分ごとだ。

 では、40分にも満たない時間内に返信が届くことを、大多数の人は期待しているのだろうか。答えは「ノー」だ。実際、1時間もしないうちに返信を期待する人の割合は、顧客・クライアントの場合は11%、同僚の場合は8%にすぎない

 ただし、約40%の人が約1時間後に返信が届くことを期待する。メールを37分ごとではなく、1時間ごとにチェックするように改めれば、1日のチェック回数を6回減らせる。

 それによって、どのような影響があるだろうか。ある調査によれば、中断後、たとえばメールチェックによる中断から、中断前の状況まで十分に回復するのに最長23分15秒かかるという。

 この調査結果の信ぴょう性を疑うわけではないが、節約時間を算出する目的から、我々はラフバラー大学のはるかに控えめな研究結果を採用する。その結果によれば、仕事を離れる前の状態に完全に戻るまでに64秒を要する

 受信トレイを確認することだけが、メールを「チェック」する唯一の方法というわけでもない。多くの人はメールが到着するたびにPCスクリーンの隅に表示される通知も読んでおり、そのたびに数秒を浪費している。

 これらの中断には、追加コストがある。ワシントン大学准教授のソフィー・リロイは、何が起きているかを次のように述べている。「タスクBをしようとしながら、まだタスクAについて考えているとき、その2つのタスクを同時に処理して、両方とも完璧な仕事をするための認知能力は、人間にはありません」

 したがって、余分に6回メールをチェックし、通知による中断を許容し、軌道に戻るのに時間をかけている結果、私たちは1日に合計21分を浪費している。

 ただし、解決策はシンプルだ。通知機能をオフにして、メールを毎時間チェックする時間枠(約5~8分間)をスケジュールに組み込めばいい。

 職務によっては、この解決策は実行不可能な場合がある。また、入ってくるメールすべてをうまく処理して、数分内に返信することに慣れている人には、大いに違和感を覚える解決策かもしれない。だが、この解決策を試した人の大半は、迅速な返信が不要であったことに気づく。

 ●満杯の受信トレイは1日に27分を浪費する

 多くの人の意見によれば、受信トレイからメールを移動する理由は、もはやない。なぜなら、一般的なメールアプリケーションの検索機能が十分に優れているため、数百のメールから、あるいは数千ものメールからでさえ、1件のメッセージを簡単に見つけられるからだ。

 その主張は正しい。ただし、部分的に正しいにすぎない。過去のメールを見つけるには、検索するのが最速の方法だが、満杯の受信トレイは別の理由で時間の浪費になる。

 あふれ返った受信トレイをチェックするとき、結局は同じメールを何度も読み返す結果になる。そうせざるを得ないのだ。つまり、メールがそこにあれば、読んでしまうのである。

 平均すると、知的職業人は受信トレイに200件を超えるメールをためていて、毎日120件の新しいメールを受信している。だが、そのうちの25%にしか返信しない。意識的に空にするプランがなければ、未読分が増え続ける。

 そして、受信トレイを1日に15回チェックして、各メールにざっと目を通すのに1件当たりわずかに4秒を費やし(平均的な長さのプレビューテキストを読むのに要する時間)、そのうちのたった10%を再読する場合(平均的なサイズのPCスクリーンに収まるメッセージ数に基づく推定)、毎日27分を浪費することになる。アーカイブ機能を利用していない少数派については、受信トレイを空にするために、毎日5分かけて手動でメールをアーカイブすることから始める必要があるので、節約できる時間数はさらに短いだろう(22分相当に近い)。

 どちらの場合も、対策は「シングルタッチ・ルール」だ。つまり、メールに1度目を通したら、「必ず」アーカイブするか、あるいは削除するのだ。

 このアプローチは、あとで対応する必要のあるメールなど特定のメールに関しては、理にかなっていないように思えるかもしれない。だが、メッセージを一読して後で対応する必要のあるメールは、もはや読む必要のないメールだ。そのメールは行動を必要とするものだからタスクとして扱い、受信トレイから「やることリスト」に移すべきなのである。

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