高エンゲージメント社員にも
仕事の「燃え尽き」のリスクはある

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仕事に対するエンゲージメントが高いことは、生産性を向上させたり、離職率を低下させたりするなど、よい影響があることは知られている。しかし、それはポジティブな成果ばかりをもたらすわけではない。十分なリソースを与えられないと、燃え尽きへとつながり、心身ともにダメージを負うことになる。本記事では、そうした事態を避けるために、従業員に対して何をすべきかが示される。


 ドロシアは新しい職場がとても気に入っていて、成果を出そうと張り切った。彼女の上司も、そのエンゲージメントの高さとプロフェッショナリズム、それに献身的な努力を大歓迎した。

 ドロシアは、おそろしく長い時間働いた。部下をうまく管理し、きっちり期限内に仕事を納め、チームの働きも目を見張るものになるよう努力した。最初の2ヵ月で、彼女はほぼ1人で大規模なカンファレンスを取り仕切った。カンファレンスを広く宣伝し、詳細に至るまで入念に準備したおかげで、満席となった。見事な仕事ぶりだった。

 しかし、イベントが近づくにつれ、ドロシアのストレスレベルは急激に上がり、燃え尽きの激しい兆候に苦しむようになった。気力と体力がともに疲弊し、気分は落ち込みがちとなり、夜もよく眠れなくなった。ついに、しばらく仕事を休むよう命じられた。

 結局、カンファレンスに顔を出すこともできず、仕事と健康が以前のレベルに戻るまでに、長い回復期間を要した。燃え尽きの原因は、長期にわたるストレスによって、彼女自身のリソースが枯渇したからだった。

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