CEO職に最速で駆け上がる人は、何が違うのか

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最高経営者への道を最速で上り詰める人は、何が違うのか。実際には、MBAホルダーであることはそれほど関係しない。筆者らによる10年にわたる大規模調査から、出世の階段で「飛躍」をもたらす3つの契機が浮かび上がった。


 キャリアが順調に上がっていく人もいれば、時間がかかる人、行き詰まる人もいる。

 前者に関する一般的な見方はこうだ。一流校のMBAプログラムを受け、卒業後すぐに名だたる企業で要職に就き、リスクのある動きを用心深く避けながら、トップへの階段を真直ぐに上っていく――。

 だが、我々のデータから示されるのは、それとはまったく異なる姿だ。

 我々は、CEOゲノム・プロジェクトという名の10年にわたる研究を実施した。まず1万7000人を超える最高幹部の評価データを集め、うち2600人について掘り下げて調査し、どの人が、いかにしてトップに上りつめたかを分析した。次に、「CEOへのスプリンター(短距離走者)」について詳しく検証した。つまり、初就職からCEO職に至るまでの平均年数は24年だが、それよりも速く到達した人たちである。

 その結果、驚くべきことがわかった。スプリンターがトップへの階段を駆け上るのは、完璧な経歴を得ているからではなかった。キャリアの過程で大胆な動きに出ており、それによってトップへと飛躍していたのだ。

 我々は、スプリンターのキャリアを飛躍させる最も一般的な3つの「飛躍台」を突きとめた。スプリンターの97%が少なくともこのうち1つを、50%近くが2つ以上を経験していた(これに対し、一流校のMBA取得者は、わずか24%であった)。

 企業幹部はこれらの飛躍台を通じて、成功するCEOならではの行動特性(決断力、信頼性、適応力、結果を出すために人を巻き込む力など)を高める。そして、その成果が人々の目に留まるのである。

 飛躍台は非常に強力であるため、我々の研究対象でCEO職を望んでいなかった人ですら、以下の1つか、それ以上の戦略を採ったことで最終的にその地位に就いている。

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