Going Digital 社会、市場のデジタル化を日本企業変革のチャンスにする

テクノロジーを社会のために
ブロックチェーンの技術で、個人情報を
企業から個人の元へ取り戻す

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テクノロジーは
何のためにあるべきか?

――アクセンチュアの戦略コンサルティング部本部が社会貢献活動にも積極的に取り組んでいる理由は?

牧岡 根本にあるのは、テクノロジーはいつの時代にあっても、人間の生活や人間が織りなす社会をよりよくするために活用されなくてはならないという信条です。クライアント企業のデジタル変革のご支援においてナンバーワンの存在になるために、テクノロジーについて深い知見や洞察力をもつ私たちだからこそ、そのような信条に基づいて具体的な貢献をし、目に見える結果を出さなければ存在価値はないと考えています。

 そうした意味で、本業に対するプラスアルファ的な社会貢献活動ではなく、私たち自身の世の中への貢献を最大化するコアの活動として位置付けています。

社会の課題解決へのスタンス

――戦略コンサルティング本部としてこのような取り組みを今後どのように加速するのでしょうか?

牧岡 テクノロジーは人のためにあるという考え方を全社員のDNAとして根付かせる必要があります。例えば自動車業界においてダイムラーが標榜するCASE(Connectivity, Autonomous, Shared, Electric)のような領域でのコンサルティング支援において私たちは第一人者と自負していますが、一方ではそうした世界は人間の豊かさに何をもたらすのか、何をもたらさなければいけないのかといった領域においても大きな貢献をしなければいけないと考えています。

 社会的弱者の人権保護という極めて大きな課題に対して、安田が述べたID面での課題解決の先には、これまでの「守る」という考え方だけではなく、どうしたら「輝けるか」という新しい視点も取り入れる必要があります。その時にテクノロジーはどう活かせるのか?例えば全体的に「無関心化」する世の中にあっても、弱者といわれる人々がやってみたいこと、でもこれまではできなかったこと、そのようなつらい経験を通して感じたこと、こうしたことを多くの人々が体感できる方法はないのか?… このようなことに常に思いを巡らせることが重要になってくると考えています。

 アクセンチュアではプロボノ活動は本人の意思に委ねていますが、安田のような社外での経験は上記のようなDNAを我々自身に埋め込む上で極めて貴重なアセットとなっているのです。

(写真左)牧岡宏
アクセンチュア 常務執行役員 戦略コンサルティング本部 統括本部長
東京大学工学部卒業、MIT経営科学修士修了。丸紅、ベイン&カンパニーを経て2014年にアクセンチュアに入社。

(写真右)安田クリスチーナ
アクセンチュア 戦略コンサルティング本部
パリ政治学院法学部を首席で卒業。在学中にUNESCO、UNFCCC、ASEAN、EU主催の数々の国際会議で日本ユース代表を務める。デジタル技術を活用した途上国支援をテーマに米NGO InternetBar.orgで電子身分証明書事業を主導。2017年アクセンチュア入社。

(構成/河合起季 撮影/宇佐見利明)

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