論文セレクション

「ブロックチェーンの衝撃」関連論文

『DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー』では毎月、さまざまな特集を実施しています。ここでは、最新号への理解をさらに深めていただけるよう、特集テーマに関連する過去の論文をご紹介します。

 2017年8月号の特集では、「ブロックチェーン」に焦点を当てる。

 インターネットが「情報」を時間と場所を超えて移転させたのに対し、ブロックチェーンは「価値」の移転を実現する。仮想通貨、契約、科学データ、政治・行政情報などあらゆる価値を情報とともに、極小コストで移転させ、産業や社会のあり方を一変させるのである。

 本特集では、ブロックチェーンがもたらす可能性と課題を分析する。

 ソニーコンピュータサイエンス研究所代表取締役社長の北野宏明氏によるブロックチェーンの活路は人工知能との連携にありでは、ブロックチェーンがいかなる影響力を発揮するのかを分析する。文明の進化の背後には、道具の進化が存在する。石器や土器、動力機関、情報処理機器や通信機器など技術開発に基づく狭義の道具のみならず、人間活動の枠組みとしての社会構造である組織やコミュニティを規定する装置としての「道具」も含んでいる。これまで膨大な数の道具が登場してきたが、ブロックチェーンは、はたして私たちの社会に変化を引き起こす道具となるのか。

 鳩貝淳一郎氏によるブロックチェーン:ビットコインを動かす技術の未来では、ブロックチェーンの全体像が示された。謎の人物サトシ・ナカモトが2008年に世に問うた一つの概念、ブロックチェーンが社会を変えつつある。この概念が最初に具現化された仮想通貨ビットコインは、投資対象あるいは交換手段として社会に普及し、それに続くさまざまな活用がいま模索されている。ブロックチェーンの主な適用領域である「価値の移転」「履歴の共有」「契約の自動執行」を核に、その原理と可能性を平易に解説する。

 国立情報学研究所准教授の岡田仁志氏による仮想通貨に『信頼』は成立するのかでは、仮想通貨に焦点を当てた論が展開される。ビットコインなどの急速な流通も相まって、「仮想通貨」という単語はすでに市民権を得たようにも思える。では、仮想通貨は貨幣として世の中で認められたといえるのだろうか。そもそも、仮想通貨とは何であろうか。本稿ではまず、法定通貨や電子マネー、ポイント類との比較を通して、仮想通貨の定義を明らかにする。そのうえで、貨幣の歴史をひも解きながら「貨幣らしさ」とは何かを探る議論を通じ、仮想通貨が貨幣として信頼を得るための条件を考察する。

 ハーバード・ビジネス・スクール 教授のマルコ・イアンシティとカリム R. ラカニーによるブロックチェーンと企業戦略では、かつてインターネットが普及し社会に影響を与えていった実例をもとに、企業がブロックチェーンにいかに対応すべきかを示していく。ブロックチェーンは社会に多大な影響を及ぼすと予想されるが、ビジネスと政府を真に変えるのはまだ先の話だ。ブロックチェーンは破壊的技術ではなく、経済・社会システムの基盤を一新する可能性を秘めた基盤技術だからだ。導入はいっきに進むのではなく、技術面・制度面での変化の波が勢いを増すにつれて、ゆっくりと着実に進んでいくであろう。

 クレディセゾン代表取締役社長・林野宏氏へのインタビューFintechで勝ち残る企業の条件では、横並び意識の強い金融業界にあって、新企画開発や戦略的提携などで、規制緩和による業界再編の荒波を乗り越えてきた同社を率いてきた林野宏社長に、フィンテックへの対応を聞いた。Finance(ファイナンス)をTechnology(テクノロジー)で革新する動きを示すFintech(フィンテック)。これを駆使して新興企業が続々と金融業界に台頭する中、既存企業はどう対処すべきか。

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