HRは「経験と直観」の時代から
「データ活用」の時代へ

「ピープルアナリティクス・カンファレンス2017」 レポート

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フェイスブックが提示した
定量データと定性データの使い方

 フェイスブックのグローバルのダイバーシティ責任者であるMaxine Williamsはデータの重要性を示しつつ、「マイノリティはデータが不足しているために有効な分析には限界がある」という事実について言及した。フェイスブックのような巨大なグローバル企業でも、マイノリティに関するデータは十分ではないのである。そのため、「マイノリティへの意思決定の品質を担保できるように、定性情報の収集も合わせて行うことが重要」という点を強調した。つまり、重要なのは「定性vs定量」ではなく「定性and定量」であり、「情報をただ貯める」ことではなく「目的を持って貯める」ことである。

 一方で、日本の「ヒト」に関する領域の現状はどうなっているだろうか。セプテーニ・ホールディングスをはじめ、一部の企業ではすでに「経験だけではなくデータも合わせて意思決定する」ということに取り組んでいる企業が存在している。

 しかしながら、多くの企業では、まだまだ第一段階である「ヒトに関するデータを整理する」という段階なのではないだろうか。人事領域のビッグデータ活用について多くの知見を持つPwCコンサルティング合同会社ディレクターの北崎茂氏によると、データの活用には段階があり、まずはデータを整理し単年での活動を可視化するのが第一段階という(参考リンク)。

 そこから経年での比較(第二段階)、ベンチマークとの比較(第三段階)、要因分析(第四段階)、予測分析(第五段階)、と経営に対してインパクトのある成果までは道のりがとても長い。PACでマイクロソフトやウーバーなど、さまざまなHR部門と情報交換をした際に「なかなかできていない」という言葉をしばしば聞いたが、彼らとしては、すでにデータの見える化(第三段階レベル)は終えていて、要因分析や有効的な予測モデルについて「まだまだベストプラクティスに到達していない」と言っているのである。

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