論文セレクション

「ビジネスエコシステム」関連論文

2017年6月号特集

『DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー』では毎月、さまざまな特集を実施しています。ここでは、最新号への理解をさらに深めていただけるよう、特集テーマに関連する過去の論文をご紹介します。

 かつては、最先端のテクノロジーを組み込んだ製品を開発し、それを競合に先駆けて市場で発売できるかが企業の命運を握っていた。しかし、現代のビジネス環境はより複雑化し、一社単独で事業のすべてを担うことは現実的ではない。他社と競争を前提としながら、同時に協働することも求められている。

 2017年6月号の特集では、「ビジネスエコシステム」に焦点を当てる。自社はいかにビジネスのエコシステム(生態系)を築けばよいのか。あるいは、現存するエコシステムをいかに活用すべきなのか。多様な視点からこの問題をひも解くことで、各社がこれから取りうる戦略を提示する。

 ダートマス大学タックスクール・オブ・ビジネスのロン・アドナー教授とペンシルバニア大学ウォートンスクールのラフル・カプール准教授による「技術戦略はエコシステムで見極める」では、技術革新の成果を適切なタイミングで市場に問うための具体策が明かされる。技術革新のタイミングに関しては、依然として不明な点が多い。本稿では、それを判断するうえでエコシステムに着目し、技術革新のタイミングをより的確に予測するために必要な2つの視点から論じる。

 SAP.iO ゼネラルマネジャーのマックスウェル・ベッセル氏らによる「エコシステムを創造的に破壊せよ」では、ビジネスモデルを土台から刷新するために、新たなエコシステムを構築する必要性が語られる。デジタル時代のビジネスの主役は大企業から新興企業に移り変わりつつある。その主な要因の一つは、伝統企業を支える仕組みが従来のビジネスモデルで成功を収めるためのものだからだ。本稿では、新たなモデルを築くための3つのベストプラクティスが提示される。

 ニューヨーク大学のマーティン・アイリグ教授とペンシルバニア大学ウォートンスクールのイアン C. マクミラン教授による「パートナー間の利害調整でイノベーションを実現する」では、エコシステム内でイノベーションを円滑化する方法が語られる。各企業はいま、相互のつながりが強い有力なステークホルダーで構成されるエコシステムで事業を展開しているが、その中で変革を実現する6つのステップを解説する。

 マッキンゼー・アンド・カンパニーパートナーの重松路威氏とロバート・浩・マティス氏らによる「IoTエコシステムで競争優位を築く法」では、最先端の競争戦略が語られる。IoT時代には、テクノロジーの進歩が加速し、自社に関わるすべての技術を網羅して、単独でビジネスを完結することがより困難になるため、他社と協働する仕組みをいかに築くかという視点は欠かせない。本稿では、IoT時代のエコシステムの概要と、その中で圧倒的な勝利を収めるためのフレームワークが提示される。

 INSEADのネイサン・ファー助教授らによる「エコシステムイノベーション:大企業が連携する新たな仕組み」では、シスコシステムズ主導で多数の企業が協働する方法が論じられる。このプロセスを用いれば、企業は多様なアイデアリソースを結集し、エコシステムレベルの問題を迅速に解決できる。また、協業によるイノベーション能力を身につけ、製品、企業、業界が交わったところにある貴重なチャンスをものにすることができる。

 山崎繭加氏による「復興を超えた社会エコシステムの創生」では、東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県女川町が立ち直る様子を、社会エコシステム構築の視点から論じる。女川町の変容には、組織変革時のリーダーシップのあり方や、組織と個人の関係についての示唆がある。

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