もはや、経営者も政治問題を無視できない

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政治問題に対する経営トップの声明は、自社の評判を守る行為につながる。なかでも、昨今の米国ではその必要性が高まっている。評判管理の専門家が、声明発表の5つの要諦を示す。


 昨今、米国と世界における政治情勢の不確実性は、企業のリーダーを大混乱に陥れている。

 大統領のツイートで自社が注目されるのか、あるいは議論を呼ぶ政策のせいで、何らかの声明の発表を迫られるのか。CEOにとっては知れたものではない。先頃の大統領令で入国規制が命じられたときには、どう対応すべきかをめぐってCEOらの間で不安が広がった(英語記事)。特定の企業に関する大統領のツイートを通知してくれる投資支援アプリ(Trump Triggers:「トランプ砲」)さえ登場している。

 ツイートや不測の出来事が、自社の事業に影響する、あるいは従業員や顧客を刺激する場合、経営幹部は反応の声を挙げるべきなのだろうか。

 CEOのアクティビズム(社会向上のための積極行動主義)には、リスクとメリットの両方がある。私が最高レピュテーション責任者を務めるウェーバー・シャンドウィックは、2016年、KRCリサーチと共同で、21ヵ国にわたる1050人の上級幹部と2100人の消費者にアンケート調査を行い、コーポレートブランド(企業イメージ)に関する意識を探った(英語サイト)。

 調査結果によれば、企業に対する回答者の見方に影響を及ぼす二大要因は、「顧客の評判」(88%)と「危機にどう対応するか」(85%)であった。実際、問題発生時に企業がどのように、どれほど迅速に対応するかは、次に挙げる諸要因のどれよりも強く人々のイメージを左右している。メディアでの評判(76%)、従業員自身らによる評判(76%)、企業のウェブサイトの内容(68%)、企業の代表者によるメッセージ(61%)、広告(61%)。

 政治色が強い今日の環境で、CEOは自社の評判を守るためにどう動くべきなのか。我々が得た知見のいくつかは、その参考になるだろう。

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